数十億年間稼働しても誤差は1秒未満

量子技術の軍事利用事例 英国が「量子電子時計」を開発した目的とは

英国の国防を担う政府機関が量子技術を用いた原子時計の開発に成功した。軍事目的での利用が前提だが、今後、企業のセキュリティにも影響する可能性がある。量子原子時計は、どのような役割を果たすのか。

 英国防科学技術研究所(Defence Science and Technology Laboratory、以下Dstl)は2025年1月、量子技術(電気信号ではなく電子、光子などの量子力学的な性質を利用して計算をする技術)を用いた原子時計(以下、量子原子時計)の開発に成功したと発表した。量子原子時計は高精度で、数十億年間稼働した場合に生じる誤差は1秒未満とされる。量子原子時計を使うことで正確な時刻同期が可能になる。これは、金融取引、電力網、通信ネットワークなどのセキュリティにおいても重要な役割を果たす可能性がある。英国が量子原子時計を開発した狙いは何か。

原子時計が担う役割は

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