NVIDIAやGoogleとの戦略的提携も
ブランド変革の象徴「Citrix Platform」で動き出す“新生Citrix”の現況と今後
Cloud Software Group傘下で再構築されたCitirxが、最新戦略や日本市場に向けた取り組みについて説明した。買収による事業強化を経て同社が提供する製品とは。
アプリケーション仮想化やVDI(仮想デスクトップインフラ)で知られるCitrix Systemsは、2022年に投資会社による買収を受け、株式が非公開化されるなどの変化があった。その後、同様に買収されたTIBCO Softwareと共にCloud Software Group傘下で事業の再構築を進めていた。その間の情報発信はあまりなかったが、このほど新たなプラットフォーム製品の正式発表に合わせ、現状および国内での事業方針などについての説明が行われた。
新生Citrixの現況とこれから目指すもの
まずCitrixの概要を説明した同社のデン・サリバン氏(バイスプレジデント)は、アプリケーション仮想化やVDIを中核に35年の歴史のある同社は現在変革の途上にあると説明。VDIを強みとしながらも、それにとらわれずに事業の変革を進めていく方針を示した。サリバン氏はCitrixが目指す目標を「セキュアなアプリケーションアクセスの提供で世界ナンバーワンになる」ことだと強調した上で、OS「Windows」のアプリケーションのみならず、あらゆるアプリケーションへのアクセスを提供するとした。
Ctrixのプラットフォームについて、サリバン氏は「企業ユーザーが必要とする洗練された機能群を備え、安全かつ柔軟、高信頼、高性能なプラットフォームだ」と強調。これからも技術革新と投資を継続していくという。
同社は従来型のパッケージ提供製品として「Citrix Universal Hybrid Multi-Cloud」を継続する一方、新たな形態として「Citrix Platform Lisence」も提供する。Citrix Universal Hybrid Multi-Cloudに含まれるCitirx製品やNetScaler製品に加え、Webセキュリティ、ゼロトラスト、先進的なオブザーバビリティが含まれる他、新たにGoogleとの提携関係を強化してエンタープライズブラウザ「Chrome Enterprise Premium」をプラットフォーム上で提供する。米国では2025年3月に発表された取り組みだが、国内でも正式に発表された形だ。同氏は、これらの取り組みを通じて「働く環境をセキュアにしていく」ことがCitrixの使命だと強調した。
続いて、シトリックス・システムズ・ジャパンの平井恵介氏(ジェネラルマネージャー)が新たな製品群である「Citrix Platform」について説明した。平井氏はまず、同社が積極的な買収でプラットフォームの強化に取り組んできた経緯を紹介。2024年3月にエンドポイントモニタリングツールを手掛けるuberAgent、2024年12月にクラウド開発環境向けセキュリティ支援サービスを提供するStrong Networkとゼロトラストに基づくアクセス制御ツールを手掛けるdeviceTRUST、2025年1月にシンクライアント管理ツールを手掛けるUniconと、矢継ぎ早に買収を実施してきた。
業務提携による事業強化にも積極的で、前述のGoogleとの連携強化によってGoogle Chrome Enterprise Premiumをプラットフォームに標準搭載した他、NVIDIAとの連携強化によって、「NVIDIA仮想GPU」(NVIDIA vGPU)を基盤とするAI仮想ワークステーションを提供することも発表されている。他にも、Microsoft、Amazon Web Services(AWS)、Nutanix、Apple、Intelなど、業界を代表する企業とのパートナーシップが強化されているという。
日本国内においても、Ctrixはこうしたパートナーシップの下で強化された製品やサービスを提供開始する他、同社製品を大規模に活用するユーザー企業向けのサポートサービス「Citrix Unified Services」を提供する。迅速に対応可能なサポート体制や、ユーザー企業の課題に的確に対応できる先進的な技術支援などによって、ユーザー企業の成功を支援していくという。
買収や業務再編の過程でしばらく存在感を発揮できていなかった感のある同社だが、ようやく体制が整い、国内での積極的な事業展開が始まるものと期待される。
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