AI PCへの移行と新たな調達モデル【前編】

Windows 10サポート切れ後は「AI PCなど要らない」とは言えなくなる理由

AI技術に対応した「AI PC」が登場し、企業のIT調達にも変化の兆しが見え始めた。AI PCの普及はこれから加速するのか。企業のIT調達における期待と、現実的な課題を整理する。

 PCは今、AI(人工知能)技術が浸透する中で新たな変革の入り口に立っている。AI技術の処理のための機能を標準搭載する「AI PC」が登場し、仕事に使われる一般的なPC像が再定義されようとしている。これは、われわれが過去に経験した幾つかの大きな変革期に匹敵するか、それ以上の大きな意味を持つ。

 例えば2010年代初頭に台頭したクラウドストレージは、データ管理を根本から変えた。物理的な資産だったデータは、誰でもすぐにアクセスしたり共有したりできる動的なリソースへと進化し、クラウドを基盤とするサービス中心の社会を支える存在となった。そして今、AI技術によってさらに大きな変革が進もうとしているのだ。

 2024年9月末、調査会社GartnerはAI PCの出荷台数が2025年に前年比165.5%増の1億1400万台に達するとの予測を発表した。この急激な普及は、企業のIT投資や調達戦略にも大きな影響を与えることになる。もちろん、AI PCの導入にはコストという大きな障壁があるが、実際にはAI PCに投資しないリスクもあり、普及は進むとの見方が強まっている。

AI PC台頭がこれから企業にもたらす現実

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