Sapphire 2026

なぜSAPはAI戦略を大きく転換したのか? CEOが明かす“Code Red”の舞台裏

SAPはAI戦略を「技術提供」から「ビジネス成果」へと大きくかじを切り、ビジネスコンテキストを統合した新プラットフォームを発表した。制御不能なAIが社内データを勝手に扱う「エージェントの混迷」をいかに防ぐかが、情シスの新たな課題となる。

 SAPの最高経営責任者(CEO)クリスチャン・クライン氏によると、同社が本格的なビジネスAIプロバイダーを目指す「旅」の方向性を変えたのは「8~9カ月ほど前」のことだという。

 同社は、2026年5月に米国オーランドとスペインのマドリードで開催した年次カンファレンス「Sapphire 2026」で、AI技術そのものよりも、同社が言うところの「自律型企業」につながるビジネス成果を重視する方向に転換する姿勢を打ち出した。

 各顧客のビジネスコンテキスト(背景情報)をより的確に捉えられるように、AIの技術スタックを再調整しているとした他、新ブランド「SAP Business AI」および「SAP Autonomous Suite」の下、一連のAIアプリケーションや開発・データ管理ツールを発表している。

SAPは顧客の期待との乖離にいつ気付いたのか?

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