「外部アクセス制限」をどう乗り越えた?

エンジニア不在でも“即日システム構築” 裾野市のkintone×生成AI活用術

人命や安全に関わる緊急のシステム要請に対し、専用開発は費用と時間がかかり過ぎる。人材が不足する中、要件を満たしつつ「検討当日」に情報公開システムを立ち上げた方法とは。裾野市の事例を紹介する。

 「一刻も早く、確実な情報共有の仕組みを作ってほしい」という要望を受けたとき、人手不足のIT部門はどうすればよいだろうか。

 人命や地域の安全に関わる緊急事態が発生した際、対処後回しにすることは許されない。静岡県裾野市は、相次ぐクマの出没情報を迅速に発信するという緊急性の高い課題に直面していた。当初は情報が入り次第、市の職員が手作業でWebページを更新していたが、この運用では即応性に限界があった。

 現場からはより迅速な情報共有の仕組みが求められたものの、専用システムを一から独自開発するには多大な期間と費用がかかる。庁内に専門のエンジニア職員が不在であるという致命的な制約もあった。

 「人手不足につき短期間でのシステム化は困難」と判断されがちな状況だが、裾野市は実装手法の検討を開始した2026年5月22日の「当日中」に初期バージョンを公開し、直後に発生した出没事案にも素早く対処する体制を確立した。厳格なセキュリティ体制下において、現場の職員がスマートフォンから安全かつ簡単にデータを登録できる仕組みを、エンジニア不在の中でいかにして即日構築したのか。

「IP制限の壁」と「入力の手間」をどう突破したのか

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