クラウド依存というリスクからの脱却

VMwareでの自社運用へマネージドKubernetesから移行 脱クラウドに挑む銀行の事例

特定ベンダーに依存しない運用を目指し、システムを自社インフラに移行するのは1つの手だ。しかしいざ自前で構築しようとすると想定外の動作などの問題に直面しがちだ。安定稼働を手にした銀行の事例を紹介する。

 金融機関にとって、ITインフラの選択は事業の命運を分ける重要な意思決定だ。デンマークに本社を置くオンライン銀行のSaxo Bankは、クラウドベンダーが提供するマネージド「Kubernetes」で稼働していたシステムを、オンプレミスインフラに構築したKubernetesクラスタへと移行する取り組みを進めている。

 この決断の背景にある最大の要因は、コンプライアンス要件への適合とインフラ費用の最適化だ。特定ベンダーに依存しない出口戦略を持つことが、金融機関の厳格なコンプライアンスにおいて不可欠になっている。システム障害発生時の影響を抑え、安定した稼働を維持するための信頼性向上も理由に挙げられる。

 とはいえ、クラウドサービスにおいて数回のクリックで構築できた構成をオンプレミスインフラで再現するには、ネットワーク設定やドメイン管理などでさまざまな壁が立ちはだかった。Saxo Bankはこの困難をどのように乗り越え、安定したシステムを手に入れたのか。移行プロジェクトを主導したエンジニアが語る、運用を効率化する具体的な技術的工夫と、オンプレミスインフラに移行する際の留意点を解説する。

脱クラウドへの道に潜む落とし穴

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