独自開発が招くシステムの陳腐化

要望を丸飲みする「請負体質」は卒業 フジテックが実践する“攻めの情シス”

現場の要求のままにシステムを独自開発すれば、情シスは疲弊する。請負体質を見直し、スマートグラスを使った現場改革やLINEによる顧客接点の創出など、「攻めの情シス」に転じたフジテックのアプローチとは。

 従来の情報システム部門は、社内のシステム利用者からの要請書を待って開発する「インバウンド型」の組織だった。エレベーターやエスカレーターの製造を手掛けるフジテックの友岡賢二氏(上席執行役員 IT統括 デジタルイノベーション本部長)は、この請負体質からの脱却を提唱している。

 友岡氏によれば、従来のシステム整備などの「守りの情シス」は相対的に付加価値が低くなりつつあり、現在求められているのは事業の顧客を主語とする「攻めの情シス」への転換だ。これは、口を開けて餌を待つひな鳥のような受け身の姿勢から、情報システム部門自らが顧客課題を見つけ、テクノロジーによる解決策を提案する「アウトバウンド型」の営業へと行動様式を変えることを意味する。

 フジテックは、攻めの情シスと守りの情シスを両立させる「両利きの組織」を目指している。しかし、インバウンド型の業務に慣れ親しんできだ組織にとって、意識改革と行動変容は容易な道のりではない。同社はどのような手法でこの壁を乗り越え、現場にデジタル変革を根付かせたのか。

スマートグラス展開に見る「攻め」の定着手法

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