「教える側」ばかりが疲弊する現状

先輩エンジニアの8割が育成に重圧 半数が「評価・給与に反映されない」不満

IT人材不足が深刻化する中、開発現場の若手や中堅エンジニアにとって後輩の育成は重要な業務だ。しかし、指導者は「評価されない」という不満や重圧を抱えている。現場を疲弊させる構造的な課題とは。

 開発現場の第一線で活躍する若手・中堅エンジニアにとって、後輩の育成は避けて通れない重要な業務だ。しかしその裏側では、ITエンジニアの8割以上が後輩指導に強い負担を感じているという実態が浮き彫りになった。その半数近くが「指導が自分の評価・給与に反映されない」という現状に悩んでいることも判明した。

 本稿で取り上げるのは、エンジニア向け転職サイト「キッカケエージェント」を運営するキッカケクリエイションが2026年4月7~8日に実施した「ITエンジニアの『後輩指導』に関する実態調査」だ。対象となったのは、直近2年以内に新卒・中途を問わず後輩や部下の指導・育成に関わった経験を持つ、25~39歳のITエンジニア300人だ。

 現場の善意や個人の自助努力に依存した育成体制は限界に近づいており、組織的な支援の欠如が指導者のモチベーション低下を招きかねない状況になっている。後輩に「本当は言いたいけれど言えない」先輩エンジニアの切実な本音とは何か。育成を個人の負担から組織の力に変えるための構造的な課題と解決への糸口を探る。

評価されない育成業務の限界

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