IT資産管理の属人化を防ぐ

“Excel台帳”から脱却したアイオス 情シスの案内なしで従業員が動く運用術

多様な働き方の普及によって、手動のIT資産管理は限界に達している。正確な把握が困難な運用は、未適用パッチなどのセキュリティの死角を生む。「脱Excel」で統制を取り戻したアイオスの事例を紹介する。

 企業が保有するPCやスマートフォンの管理において、「Microsoft Excel」などの表計算ソフトウェアを用いた台帳管理を続けているケースは一定数存在する。特定のオフィスのネットワーク内で端末を利用していた時代であれば、手作業による管理で十分だった。しかし、テレワークや客先常駐など、働き方が多様化した昨今、「誰が、どこで、どの端末を使っているか」を正確に把握することは困難になっている。

 管理の属人化や実態のブラックボックス化が進むことで懸念されるのがセキュリティ対策の抜け漏れだ。特にOSやソフトウェアの脆弱(ぜいじゃく)性対策として、パッチ適用を「従業員への手動アナウンス」に頼る運用では、適用状況の網羅的な確認ができず、情報漏えいやマルウェア感染の温床となる「死角」を社内ネットワークに生み出してしまう。

 金融や公共分野などのシステム開発を手掛けるシステムインテグレーターのアイオスも、「Excel管理の限界」に直面していた。約430台の端末が自社内や拠点、客先常駐先、テレワークなど多様な環境で稼働する中、手動管理による実態把握の難しさと、パッチ適用確認の運用負荷が課題になっていた。

 経営層からのセキュリティ強化要求を背景に、アイオスはいかにしてマンパワーに頼る管理体制を見直し、従業員の業務を妨げずにガバナンスの効いた運用体制を構築したのか。

手動案内の限界から脱却し、従業員の意識を変えた“ある仕掛け”

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