「事業会社型FDE」という働き方

“FDE寄り情シス”の作り方 1人のスキルを全社資産に変える

生成AIによって情シス担当者が担える業務範囲が広がる中、注目したいのが「FDE」的な働き方だ。現場の課題発見から実装まで関わり、得た知見を全社へ横展開するには、情シスの組織や案件の進め方をどう変えるべきなのか。

著者:箕輪 旭

スタディメーター株式会社 代表取締役

1987年生まれ。アクセンチュア株式会社でのITコンサルティング業務を経て、2020年にスタディメーター株式会社を創業。オンライン学習プラットフォーム「Udemy」では、非エンジニア向けの分かりやすく実践的なIT講座がベストセラーとなり、これまでに30万人以上を指導。「挑戦したくなる世界」の実現を目指して、新しい一歩を踏み出したい人のサポートに取り組んでいる。

 生成AIがコードを書き、設計やテストも支援するようになりました。情報システム(情シス)部門では、これまで複数の担当者やベンダーで分担していた業務を、1人または少人数のチームで進められる場面が増えつつあります。

 ただし、生成AIを導入しただけで、情シスの仕事の進め方が変わるわけではありません。事業部門から要望を受けてから対応を始め、担当システムごとに個別対応し、導入や改修が終われば案件を完了とする――。こうした従来の進め方を続けていては、生成AIによって1人が担える範囲が広がっても、その効果を十分に生かせない可能性があります。

 そこで参考になるのが、「FDE」(Forward Deployed Engineer)的な働き方です。FDEは現場に入り込んで課題を見つけ、解決策の設計から実装までを担い、そこで得た知見を組織へ持ち帰る役割を指します。

 本稿ではFDEとは何かを整理した上で、情シスがFDE的な働き方を取り入れるには、組織や仕事の進め方をどう変えるべきか整理します。

そもそもFDEとは何かをおさらい

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