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社内の立場と部署によって傾向は変わる? 2015年に注目されたネットワーク関連記事読者が選んだ、2015年「ネットワーク」記事ランキング(2/2 ページ)

TechTargetジャパンの専門メディア「ネットワーク」で2015年にアクセスが多かった記事から企業規模や職種の違いでどのような傾向があるのかを調べてみました。

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技術者と経営者で重視するポイントは異なるのか

 ネットワークに対しては、管理するIT部門と利用する事業部門、そしてビジネスメリットや効率性の向上を考える経営企画部門のそれぞれで向き合い方が異なります。それぞれの立場でネットワークに対する関心はどのように異なるのでしょうか。その一端をそれぞれの部門ごとで集計した記事アクセスランキングで推察してみましょう。同じ記事でも、ある部門だけでランキングが高いとき、逆にその部門だけランキングが低いとき、そのテーマに対する評価に意見の相違があるのかもしれません。

経営・経営企画職だけアクセスランキングが高い記事タイトル 経営・経営企画職内ラインキング 情報システム職内ランキング 事業部門内ランキング
運用やコストの悩みから解放する、バックアップソフト不要の簡単バックアップ術 2位 6位 9位
PCをわざとマルウェアに感染――“斜め上”のセキュリティ対策に賛否両論 4位 9位 11位
「マイナンバー対策、何から手を付けていいか分からない」そんな企業にアドバイス 5位 25位 18位
「標的型攻撃」がセキュリティの常識を変えた――“アンチウイルス死亡論”の真実 14位 21位 24位
誰も見に来ない海外向けWebサイト、何が問題? 17位 28位 32位

経営・経営企画職だけアクセスランキングが低い記事タイトル 経営・経営企画職内ラインキング 情報システム職内ランキング 事業部門内ランキング
お金もないし人もいない――そんな会社でもできるセキュリティ対策とは? 27位 18位 19位
サポートと転送量で徹底比較、AWS vs. IBM SoftLayer 49位 27位 34位
「海外拠点からのアクセスが遅い」はなぜ起こる? ネットワーク遅延を解決する方法とは 74位 59位 35位
「マイナンバー制度」「情報漏えい防止」に今からでも間に合うセキュリティ対策とは? 104位 41位 69位
情報漏えいの被害を最小限に抑えるための鉄則とは? 118位 49位 68位

 マイナンバーに対する関心は他の職種に比べて高いと思いきや、そのセキュリティ対策に対する関心は他の職種と比べて低いという傾向が。また、「情報漏えいの被害を最小限に抑えるための鉄則」でも同じ傾向があるようです。

情報システム職だけアクセスランキングが高い記事タイトル 情報システム職内ランキング 経営・経営企画職内ラインキング 事業部門内ランキング
また出た新種のファイアウォール、「社内ファイアウォール」って何だ? 1位 12位 13位
ネットワーク担当者のためのざっくり分かる「HTTP/2」の話 4位 26位 10位
今からでも知りたい「次世代ファイアウォール」の基本、なぜ必要か? 6位 13位 19位
危険なSSL脆弱性「POODLE」とは何か? その対処法とは? 7位 23位 22位
2015年、企業がネットワーク再構築に前向きにならざるを得ない理由 20位 104位 34位

情報システム職だけアクセスランキングが低い記事タイトル 情報システム職内ランキング 経営・経営企画職内ラインキング 事業部門内ランキング
電子メールは死なず、ただ消え去るのみ 8位 3位 1位
スマホでレシートを撮るだけの家計簿アプリ「Dr.Wallet」、情報はどう守られているのか? 21位 10位 9位
「マイナンバー対策、何から手を付けていいか分からない」そんな企業にアドバイス 43位 11位 24位
「IEEE 802.11u」が普及するとどんなメリットがあるのか? 62位 33位 33位
「Windowsタブレット」が「iPad」に肉薄 学校が導入したいタブレットは? 112位 37位 32位

 ネットワーク関連の最新動向に強い関心を示していますが、経営層、事業部門における関心は低く、技術者が突出している状況にあるようです。一方で、電子メールやマイナンバー対策といった業務に直結するTipsやノウハウに対する関心は低いです。特に、他の部門での関心が高い「Windowsタブレット」「iPad」というキーワードに対してはあまり興味はないようです。

事業部門だけアクセスランキングが高い記事タイトル 事業部門内ランキング 経営・経営企画職内ラインキング 情報システム職内ランキング
SSDの謎、リプレースしても遅いままなのはなぜか 2位 6位 9位
便利なはずの「無線LAN」が学校を苦しめるこれだけの理由 4位 9位 11位
同意できない「無線LANが危機的状況である」という主張 5位 25位 18位
「Microsoft Office」よりも「一太郎」が狙われる? 標的型攻撃の国内動向 14位 21位 24位
在宅ワーカーは要注意、家庭用ルータの脆弱性が企業のセキュリティを脅かす 17位 28位 32位

事業部門だけアクセスランキングが低い記事タイトル 事業部門内ランキング 経営・経営企画職内ラインキング 情報システム職内ランキング
お金もないし人もいない――そんな会社でもできるセキュリティ対策とは? 27位 18位 19位
サポートと転送量で徹底比較、AWS vs. IBM SoftLayer 49位 27位 34位
「海外拠点からのアクセスが遅い」はなぜ起こる? ネットワーク遅延を解決する方法とは 74位 59位 35位
「マイナンバー制度」「情報漏えい防止」に今からでも間に合うセキュリティ対策とは? 104位 41位 69位
情報漏えいの被害を最小限に抑えるための鉄則とは? 118位 49位 68位

 特に関心の高い記事では、SSDや無線LAN、そして、一太郎、Microsoft Officeなどの普段の業務で使っているデバイスやアプリケーションのタイトルが並びました。事業部門だけで関心が特に低い記事というのは意外と少なかったのですが、それでも、セキュリティを取り上げた記事のランキングが他の部門に比べて低くなる傾向があるようです。オフィスの現場におけるセキュリティの優先度はまだまだ高くなっていないということの表れでしょうか。

2016年に期待したい「IoT」に対する関心の相違は?

 IoT(モノのインターネット)というキーワードはこれまでも高い関心を示す読者が多くいました。2016年はさらにその重要度が増してくるでしょう。とはいえ、なかなか具体的な姿が見えてこないIoTに対して、さきほどの職種ごとに関心に食い違いはないでしょうか。そこで、「IoT」をタイトルに掲げた記事で業種ごとのランキングがどのようになっているのかを確認してみました。

「IoT」をタイトルに入れた主な記事タイトル 情報システム職ランキング 経営・経営企画職ランキング 事業部門ランキング
「IoTの世界へようこそ」なんて言っていられない現実的な課題とは 42位 17位 23位
「IEEE 802.11ac」導入から始めるIoT時代のネットワーク構築 119位 51位 103位
IoTデバイス増加で変わる攻撃手法、あなたの家のWebカメラは大丈夫? 127位 93位 56位
スマホ、タブレットの次はIoTが主戦場、IntelとARMの終わりなき戦い 132位 57位 52位

 総じて、経営・経営企画職と事業部門のランキングに対して情報システム関連職のランキングは低い傾向にありました。経営・経営企画職ではIoTの導入や課題といった記事で事業部門より高い関心を示した一方で、事業部門では、IoTに関連してWebカメラの危険性を訴求する記事やCPUベンダーであるIntelとARMの市場を掛けた戦いに対して強い関心を持ったようです。

 2015年のアクセスランキングでみる限り、経営者と現場のスタッフがIoTというキーワードに反応する一方で、情報システム部門では一歩引いて捉えているようです。まだまだ話題先行で実際の業務導入はもう少し先、といったところでしょうか。この状況が2016年でどのように変わってくるのか。2016年のアクセスランキングで再度確認してみましょう。

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