顧客の声(VoC)を活用する7つのベストプラクティス【後編】
クリック数稼ぎは無意味 「オムニチャネル」時代のVoC(顧客の声)活用術
顧客の声(VoC)プログラムを軌道に乗せるため、どのような手順で進めればよいのか。前編に引き続き、7つのベストプラクティスのうち残り5つについて紹介する。
組織がカスタマーサービスやカスタマーエクスペリエンス(CX:顧客経験価値)、CRM(顧客関係管理)の領域で顧客の声(VoC)プログラムを軌道に乗せるには、どのような手順で進めればよいのか。前編「勝てる組織がやっている『顧客の声』(VoC)の活用法」は、実施すべき7つのベストプラクティスのうち「チャネルや方法論を限定しない」と「戦略的になる」について解説した。後編は残りの5つを取り上げる。
3.対応を計画する
VoCプログラムにおいて問題となるのは結局、顧客が「自分の言うことをきちんと聞いてもらっている」と感じられるかどうかだけだ。製品に関する気まぐれな興味からヘルプデスクへ怒りのクレームに至るまで、想定される事態に対して迅速かつ有意義な答えを用意しなくてはならない。あらゆるシナリオに対処できるよう準備し、関係する全ての従業員に徹底させることが重要だ。
4.広く伝える
真のカスタマーサクセスをもたらすには、その役割を専任部署のみならず組織全体で担うべきだ。直接顧客と接点を持つことのない従業員もいるだろうが、そうした場合でも、ほとんどは何らかの形で、直接顧客に応対する者へのサポートやサービスを提供することになる。そこで重要なのは、VoCのフィードバックを組織内の全員がアクセスできる場所に置くことだ。カスタマーサクセス部が顧客属性や購入履歴などを含む綿密なプロファイルをまとめて全社に分かるように提示してもよい。これは組織全体で顧客のニーズや好みを把握するだけでなく、いざというときに顧客とどうやりとりするのが最適かといった認識を高めるのに役立つ。
5.パーソナライズする
顧客が期待するのは、パーソナライズされた配慮だ。組織のゴールが優良顧客との強力なコミュニケーションの育成であるなら、個々の顧客とのやりとりがパーソナライズされればされるほど、事はうまく運ぶ。どのような質問も、単なる買い手の一人が発するものとして捉えてはいけない。顧客を個人として重視しなければならない。
6.時間とともに顧客をよりよく知る
「顧客との関係を深める」と言いながら、実際にはただ商品の購入を促したり、Webサイトのクリック数を伸ばしたりすることしか考えていない施策があまりにも目立つ。しかしながらチャネルや方法論を限定しない「オムニチャネル」の環境においては、VoCを通じて時間をかけて顧客の習慣やルーチン、好みを聞き出すことができる。単に直接の購入ニーズではなく、顧客自身とそのライフスタイルについて会話を続けることにより、将来の契約形成に役立つ奥深く有益なデータが生まれる可能性がある。
7.既存顧客だけの問題で終わらせない
既存顧客からのフィードバックを把握するためにVoCを備えておくことは、もちろん必要だ。ただし現在の顧客だけでなく見込み客の声を聞くことにも重要な意味がある。消費者の声に耳を傾けるとは、そういうことだ。特にソーシャルネットワーキングサービス(SNS)などのオープンなコミュニケーション手段を通じて、既存顧客よりはるかに多くの消費者の声が企業に届いている。VoCプログラムをうまく運用することによって、既存顧客に配慮しながら新規顧客を生み出す効果的なマーケティングを実践することは大いに可能なのだ。
TechTarget発 世界のインサイト&ベストプラクティス
米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 世界のインサイト&ベストプラクティス
米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[o9ソリューションズ・ジャパン株式会社] 「改正物流効率化法対策」徹底解説 総物流費を抑制するサプライチェーン戦略 -
製品資料
[o9ソリューションズ・ジャパン株式会社] 「サプライチェーン最適化」実践ガイド:効果的な意思決定を実現する秘訣とは? -
製品資料
[株式会社リンプレス] 非デジタル/IT人材を「自走するDX推進者」に変えるための育成ロードマップ -
市場調査・トレンド
[ワンアイルコンサルティング株式会社] AI時代の組織設計:「判断と責任」を人に残すための2つの原則とは? -
技術文書・技術解説
[ワンアイルコンサルティング株式会社] システムの保守がモダン化を阻む? 「変えない判断」から脱却する方法とは
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
1200万円のSaaS導入を回避 スギ薬局「運用費10万円」のAIエージェント構築術
-
2
「完璧な設計」なのに3000万円溶けた AWSの失敗事例から学ぶ3つの教訓
-
3
クラウド資格コレクターは評価されない? 年収1000万を分ける“OSの理解度”
-
4
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
-
5
高額な「AI PC」を一般従業員も使えたら? 費用のハードルを一気に下げる方法
-
6
「AIバブル」は崩壊するのか? 熱狂の後に来る“尻拭い”と4つの防衛策
-
7
LLMの「過学習」、正しく説明している文章はどれ?
-
8
「コピペ運用の限界」に直面するAI活用 7割超が“別画面”のまま使う理由は?
-
9
2035年までに1億4500万台、急拡大する「フィジカルAI」市場の勝者は誰か
-
10
IT調達担当者が知るべき「IT機器 大インフレ時代の前向きな選択肢」
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
インシデント対応工数を約3割削減、東京ガスの事例に学ぶ監視体制刷新のコツ
-
2
JR西日本ITソリューションズが「監視業務の属人化」を解消した方法とは?
-
3
Windows PCとMacの選択制で生産性向上 LINEヤフーが実践する運用管理方法とは
-
4
DX/AI投資の壁を突破、現代の最高財務責任者が直面する課題と克服のヒント
-
5
「Google Workspace」活用事例34選、先進の生成AIによる組織変革の全貌
-
6
生成AIで文書活用を進めるには? 効率化と安全性をどう両立する
-
7
「人員を増やす」という選択肢はない 情シスが負の連鎖から抜け出すには?
-
8
「問題が深刻化しやすいプロジェクト管理」から脱却する方法とは?
-
9
Linuxのスキルを証明する“激推し”の認定資格はこれだ
-
10
NTTドコモが実践したクラウド統合監視 業務量2倍でも残業削減を実現できた理由
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー