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ロンドン自然史博物館とAWSが「データ管理ツール」を共同開発 その目的は?自然史博物館のクラウド活用【前編】

英国のロンドン自然史博物館は、AWSとタッグを組んでデータ管理ツールを開発した。何ができるようになるのか。

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 英国のロンドン自然史博物館(Natural History Museum)は、クラウドサービス群を提供するAmazon Web Services(AWS)と協力し、データ管理ツールを共同開発した。これにより、生物多様性に関する研究を強化する。その具体的な取り組みを紹介する。

ロンドン自然史博物館とAWSが共同開発した「データ管理ツール」とは

 ロンドン自然史博物館とAWSは、データ管理ツール「Data Ecosystem」を共同で開発した。このデータ管理ツールはAWSの技術を使用しており、同社が提供するクラウドサービスで稼働する。

 Data Ecosystemを開発したことで、ロンドン自然史博物館は英国の生物多様性や環境に関する幅広いデータを1つの場所にまとめて保管し、データの結合や比較ができるようになる。これにより、多岐にわたる分野の研究促進が期待できるという。Data Ecosystemの利用者には、ロンドン自然史博物館に所属する約350人の自然科学者の他に、英国の提携機関で働く研究員も含まれる。

 ロンドン自然史博物館とAWSは共同声明で、「Data Ecosystemは、研究員が英国都市部における生物多様性の理解を深める一助となる」と述べる。焦点を当てるのは生息する生物の構成と環境の関連性、環境保全活動による成果など、生物多様性に関するデータだ。生物多様性に加え、土壌や大気、騒音といった分野における調査も支援する。

 Data Ecosystemは、ロンドン自然史博物館が収集した、英国サウスケンジントン地区の野生生物のデータも取り扱う。データを活用して生物多様性の現状や健全性が明らかになることで、研究者が行動を取る機会をもたらすことが期待される。


 後編は、ロンドン自然史博物館がData Ecosystemを活用して取り組むプロジェクトの内容を紹介する。

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