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脱COBOLが難しい“深刻な事情” 「止められない」からやめられない:レガシーシステムがなくならない6つの理由【第3回】
刷新する必要性を感じていても、企業はレガシーシステムに固執している。特に一部の業種では、レガシーシステムを稼働させ続けなければならない“ある事情”を抱えている。それは何なのか。
プログラミング言語「COBOL」で開発したメインフレーム向けの古いシステムが、まだ現役で稼働している企業は珍しくない。特に行政や医療といった業種には、こうしたレガシーシステムを使い続けざるを得ない“ある切実な理由”が存在する。それは何なのか。企業がレガシーシステムを使い続ける6つの理由のうち、2つ目を紹介する。
理由2.止められない
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連載:レガシーシステムがなくならない6つの理由
レガシーシステムにどう向き合うか
経営陣は自社サービスの中断を恐れて、レガシーシステムに固執することがある。「サービスが中断に追い込まれる恐怖は、企業がレガシーシステムの利用から抜け出せない大きな理由だ」。非営利研究組織MITREでテクニカルフェローを努めるニティン・ナイク氏はそう話す。
例えば行政や医療といった業種では、一年中稼働するシステムが存在する。「こうした業種では、24時間365日体制でシステムを動かし続けることが不可欠だ」とナイク氏は指摘する。
サービスの継続性を最優先する業種の企業がレガシーシステムを廃止する場合、何が必要なのか。一般的にはレガシーシステムを運用しつつ、並行して新システムを導入し、システムを切り替えなければならない。この移行プロセスにはコストが掛かり、システムの複雑な調整も必要だ。そのためレガシーシステムからの脱却に二の足を踏むことになる。
次回は、3つ目の理由を紹介する。
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