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「Zoomは単なるWeb会議ツールではない」と言えるツール群5選:脱コラボレーションツール化するZoom【第3回】
組織のコミュニケーションを支えるコラボレーションツール。定番製品となった「Zoom」は単なるWeb会議用ツールから、さまざまなニーズに応えるツールへと変化しつつある。具体的な製品群を紹介する。
オフィス勤務とテレワークを組み合わせる「ハイブリッドワーク」が普及する中、企業は「Microsoft Teams」や「Zoom」といったコラボレーションツールを引き続き利用している。そうした中で主要コラボレーションツールベンダーの一社であるZoom Video Communicationsは、従業員同士や社外とのコミュニケーションを支援する機能を充実させている。
Web会議だけじゃない「Zoom」のツール群5選
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連載:脱コラボレーションツール化するZoom
従業員の定着とコミュニケーションツール
Zoomは、さまざまな製品群をユーザー企業のニーズに合わせて拡張できる製品群を開発した。2023年3月までZoom Video Communicationsの社長だったグレッグ・トム氏の言葉を借りれば、Zoomはエンドユーザーの作業の進化に合わせて進化している。利用できる具体例は、以下の5製品だ。
- Zoom One
- チャット、ホワイトボード、メール、カレンダー機能を含む。プランによっては、IPネットワークで音声を送受信する技術「VoIP」(Voice over IP)を使用する「Zoom Phone」を利用可能。
- Zoom Events
- 複数日や複数セッションのイベントを同時進行で開催可能。イベント立ち上げ時の、イベントの作成、参加チケットの販売、決済といった取り組みをワンストップで実施できる。イベントの出欠状況や売上高を追跡し、収益の改善につなげることも可能。
- Zoom Rooms
- カメラ、マイク、スピーカーを搭載したテレビ会議システム。Zoomにテレビ会議システムを接続する機能「Conference Room Connector」(CRC)がある。会議未使用時のディスプレイをデジタルサイネージとして使える「Digital Signage」という機能もある。
- Zoom Contact Center
- コンタクトセンターのクラウドサービス「CCaaS」(Contact Center as a Service)。2022年5月にZoom Video Communications が買収を発表したSolvvyの人工知能(AI)技術を使用している。
- Zoom Developers
- API(アプリケーションプログラミングインタフェース)やSDK(ソフトウェア開発キット)などを含む開発者向けツール。ユーザー企業が自社で作成したアプリケーションに、Web会議などのZoomの機能を組み込むことができる
他には、手術室や患者などとZoomを介してコミュニケーションを取ることができる医療機関向けの「Zoom for Healthcare」など、特定の業界向けの製品もある。
第4回は、ジェネレーティブAI(生成AI)を使った、Zoom Video Communicationsの新たな製品展開を整理する。
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