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TypeScriptがいくら便利でも「JavaScript」がなくならないのはなぜ?JavaScriptとTypeScriptの違い【第6回】

Webアプリケーション開発の手段として広く浸透している「JavaScript」。その代替や、より優れた選択肢として「TypeScript」を捉えることは、必ずしも正しくない。両者の“真の関係性”とは。

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 Microsoftが開発を主導するオープンソースのプログラミング言語「TypeScript」は、スクリプト(簡易プログラム)言語「JavaScript」のプログラムを開発しやすくするために生まれた。それならばTypeScriptだけを使えばよいのかと言うと、実はそうとは限らない。両者はどうあるべきなのか。

「TypeScriptはJavaScriptを駆逐しない」のはなぜ?

 「TypeScriptは、JavaScriptのライバルだ」という認識は間違っている。そもそもMicrosoftは、TypeScriptを「JavaScriptの代替言語」として設計したわけではない。ソースコードの記述や管理、保守を容易にすることで、JavaScriptプログラムの開発を促進することを目的に、同社はTypeScriptを生み出した。

 JavaScriptでWebアプリケーションを開発するためのライブラリ(プログラム部品群)やフレームワーク(特定の設計思想に基づくプログラム部品やドキュメント群)は、人気を集め続けている。フロントエンド(エンドユーザーの目に見える部分)開発向けの「React」、バックエンド(エンドユーザーの目に見えない部分)開発向けの「Node.js」などだ。

 TypeScriptでこうしたJavaScript向けのライブラリやフレームワークを使用するには、いったん「コンパイル」によってJavaScriptソースコードを生成しなければならない場合がある。TypeScriptにおけるコンパイルは、TypeScriptソースコードをJavaScriptソースコードに変換する仕組みのことだ。そのため開発者は、結果としてJavaScriptとTypeScriptの両方を扱うことになる。

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