2016年07月08日 08時00分 UPDATE
特集/連載

オープンソースのメリットとはFacebookのソフトウェア開発者に学ぶオープンソースとの付き合い方

Facebookは、オープンソース化することを前提にソフトウェアを開発している。同社が成果物をコミュニティーに公開するメリットとは?

[Cliff Saran,Computer Weekly]
Computer Weekly

 Facebookは、主要OSの診断ツールをオープンソースリポジトリ「GitHub」に公開した。同社がこのツールをオープンソースにしたプロセスから、他の企業がオープンソースコミュニティーに貢献し、そこから価値を生み出す方法について洞察することができる。

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 オープンソースコミュニティーは、GitHubなどのリポジトリでソースコードを管理・保守する。リポジトリでは変更要請を一定期間とどめ、バージョン管理を行う。利用者はソースコードを見て、コメントを付け、変更することもできる。

 ガバナンス構造によって、ある種の相互評価を実現し、新機能についての変更や要求をメインコードベースに組み込んだり、派生物として管理したりする方式を制御する。

 これは実証済みのモデルだ。このモデルを企業に当てはめれば、ソフトウェア開発チーム間の連携やアイデアの共有が可能になり、個人や部門が自己完結してしまうサイロの解消、スキルやコード品質の向上にも効果がある。

Facebookにおけるオープンソース化

 Facebookはオープンソースに力を入れている。同社は2016年5月にアムステルダムで開催されたイベント「GitHub Satellite」で、「osquery」をオープンソースとしてリリースした。

 このツールは、SQLを使ってOSの内部動作を把握できるようする。つまり、クエリを実行してOSの動作状態を取得する。

 osqueryはFacebook社内の至る所で使用されている。Facebookの開発者ハビエル・マルコス氏は次のように話している。「クエリを実行すると、実行中のプロセスが全て一覧表示される。osqueryをオープンソースにするということは、セキュリティを確保したコミュニティーが存在するようになり、当社がそのコミュニティーを中心にビジネスを生み出していることを意味する」

 Facebookの開発者マージョリ・ポマロール氏によれば、osqueryをオープンソースにすることを常に意識していたという。「このため、Facebookだけでなく他のプラットフォームでも動作するように、コードをスケーラブルにする必要があった」

 また、オープンソースコミュニティーに参加する他の開発者が関与しやすい方法でコードをエンジニアリングすることも必要だったという。

 「利用者が自分に合うようにosqueryを調整したりコードに問題を見つけて修正したりする際、大きな障壁にならないようにコードを明瞭にしなくてはならなかった」とポマロール氏は話す。

 プロジェクトに貢献している利用者がこのツールを使ってOSの脆弱(ぜいじゃく)性を見つけた場合、公開すべき情報などの問題点についてFacebookはその利用者と話し合う必要があると同氏は補足する。

 「これは、GitHubを利用する多くのオープンソースプロジェクトとは対極の姿勢だ」

共有が品質を向上させる

 オープンソースプロジェクトは、業界全員の知識を高める。「コードを共有し、それについて話すのは楽しい」とマルコス氏は笑顔を見せる。

 コードをオープンソースにすることがFacebookの価値観だ。ポマロール氏によれば、「何かを開発するとすぐに、それをどのようにオープンソースにできるかと考えて興奮する」という。

 だが、これは純粋に他人のことだけを考えているわけではない。ポマロール氏は次のように述べる。

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