2017年12月21日 08時00分 公開
特集/連載

6社のソフトウェアHCI製品ソフトウェアで作るDIYハイパーコンバージドインフラのススメ

ハイパーコンバージドインフラ(HCI)には複数の展開方法がある。本稿ではソフトウェアのHCI製品に着目し、そのメリットと主要製品を紹介する。

[Chris Evans,Computer Weekly]
Computer Weekly

 従来のITモデルは、何年もの時間をかけてサーバ、仮想化、ストレージ、ネットワークなど多岐にわたる分野で、それぞれ個別に技術を積み上げてきた。

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 しかし、ハイパーコンバージドインフラストラクチャ(HCI)が登場したことにより、ITの展開に関する事情は一変した。

 HCIはハードウェアとソフトウェアを一体化し、一般的なITインフラのあらゆる部分を実現する装置だ。HCIはハードウェアの利用を最適化し、ストレージ、ネットワーク、コンピューティング(演算)など、以前なら分離していたタスクを全て実行する。

 HCIに移行すると、資本的支出(CAPEX:Capital Expenditure)や業務経費(OPEX:Operating Expense)面での効果が期待できる。

 運用レベルでは、HCIに移行することでシステムの展開、管理、ハードウェアの刷新が簡素化されると同時に、クラウドに似た消費モデルへ転換することになる。容量を追加する場合、通常は追加のハードウェアノードを展開して既存の構成に追加すれば実装できる。データ保護については、ハードウェア全体を対象としてソフトウェアで管理し、コンポーネントやサーバの障害からの適切な復旧を実現する。

 運用上の利点として最後に挙げたいのは、認定を受けた、有効な構成を導入できることだ。

 HCIに特化したサプライヤーとして、Nutanix、SimpliVity(現HPE)、Scale Computingなどが挙げられる。こうした企業は、事前にテストし、進化させたハードウェアを提供することで、顧客のパフォーマンスとスケーラビリティ要求を満たしている。

 ただし、ソフトウェア製品でハイパーコンバージドを導入する方法も多数存在する。本稿では、HCIを展開するためのソフトウェア製品を紹介する。昨今のモダンなプロセッサとネットワークアーキテクチャでは、単一機能専用の特殊なハードウェアなどはほとんど不要で、複雑なストレージ機能もソフトウェアで容易に実現する。

HCIのコンポーネント

 HCIの実装に重要な要素が幾つかある。

 まず、耐障害性(レジリエンス)のあるストレージ層。ストレージデバイスまたはノードに障害が発生したら、性能への影響を最小限に抑えるため、自動的にリカバリー(復旧)する必要がある。

 また、ノード(サーバ)を追加または削除する場合は、ストレージリソースを自動的にリバランスしなければならない。非対称構成(それぞれのノードでハードウェアの仕様を意図的にそろえない)にするのが望ましい。

 ハイパーバイザー層では、VM(そして将来的にはコンテナ)の作成をオーケストレーションプラットフォームに直接統合する必要がある。

 通常、管理者はVMを配置するストレージを決めなければならない。理想としては、パフォーマンスに関する仕様の議論は(演算速度を優先する場合でもストレージの効率を優先する場合でも)ハードウェアの機能ではなく、ポリシーやサービスレベルに基づいた抽象的な言葉で語るべきである。

 物理レベルでのネットワークは通常、専用ハードウェアで実装され、ハイパーバイザーの一部としてソフトウェアで構成を確定する。このように、ネットワークスイッチは各ノードと外部の間を往復するトラフィックのバックボーンとして機能する。

HCIに関する選択肢

 HCIがインフラの配備モデルとして優先すべきものであると仮定した場合、今日の市場ではどのような選択肢があるだろうか。

 そのアプローチの1つとして、先述の通りHCI製品を発売している企業との協業が挙げられる。

 また、自組織に特化した設計と実装を施してくれるサプライヤーを見つけて、そのサプライヤーのソフトウェアのみを使用するという選択肢もある。

 最後に挙げる選択肢は、推奨コンポーネントとテスト済みコンポーネントを指定しているレファレンスアーキテクチャだ。ただしこれは、単独の製品(SKU:最小管理単位)としては流通していない。

 ソフトウェアのみで対応するというオプションを選択すると、顧客はソフトウェアサプライヤーが定めた最小仕様や推奨仕様の範囲でハードウェアオプションを完全にカスタマイズすることができる。

 この「ソフトウェアのみ」のオプションならば、既存のハードウェアリソースを利用することもできる。つまり、現在締結しているハードウェア契約やサポートモデルにハイパーコンバージドに関する事項を加える形で、HCIを配備することができる。

 「ソフトウェアのみ」のオプションを選択した場合、IT部門は進んでハードウェア互換性リストを作成し、それを維持していかなければならない。なおその際、ネットワークやストレージなどのコンポーネントのファームウェアも含めて考える必要がある。

 こうした「DIY(Do It Yourself)」HCIの構築に使えるソフトウェアの例を以下に示す。

VMware

 VMwareは、同社の「Virtual SAN」(vSAN)を中心に据えてDIY HCIを構築するための機能を提供している。vSANは、複数の「VMware ESXi」ホストを分散ストレージプラットフォームに変えるカーネル統合ストレージレイヤーとして2014年3月に導入された。vSANは主力製品として急速に開発が進められ、イレージャーコーディング、暗号化、オールフラッシュサポート、ストレッチクラスタなど、新機能を相次いで追加する形で改良が重ねられてきた。

 vSANと他のVMware製品(例えば「vRealize Automation」)を統合すると、「vSphere」を中心とする完全なHCIを構築できる。

 ただし、vSANおよびvSphereはVMwareハードウェア互換性ガイドに準拠していなければならない。vSANがカバーしているHBA(Host Bus Adapter)やSSDは特定のものに限定されるためだ。従って、ハードウェアはVMwareがテストを実施し検証済みのものの中から選択することになる。

 vSANはノード(ストレージリソースを消費する、または提供するvSphereサーバを搭載する)ごとにライセンスが授与され、ノード数は4ノード以上が推奨される。

HPE

続きはComputer Weekly日本語版 12月20日号にて

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