モバイル管理担当者必携のカンペ
Androidデバイス管理を始める時に役立つチートシート
社内でAndroidデバイスを管理することになっても心配無用だ。本稿で紹介するチートシートをチェックし、Androidのエンタープライズ向け機能を理解して使用すれば、デバイス管理はスムーズに進むだろう。
Googleは着実に、モバイルOS「Android」にエンタープライズ管理機能を追加している。だが、ツールやテクノロジー同士の違い、IT部門がこうしたツールやテクノロジーを使ってAndroidデバイスやアプリを効果的に管理する方法については、必ずしも明確になっていない。
本稿で示す「チートシート」(いわゆる「カンニングペーパー」)の狙いは、Androidのエンタープライズ向け機能の違いを明らかにすることにある。このチートシートを利用すれば、管理者はAndroidエンタープライズデバイス管理機能のオプションを適切に理解できるようになるだろう。
Androidデバイス管理のAPIとサービス
Device Administration API
Googleは同社の「Android 2.2」でこのAPIを導入している。このAPIは、システムレベルでのデバイス管理機能を開発者に提供する。
多くの企業がこのAPIの使用を継続しているが、昨今のセキュリティ要件や管理要件を満たすほどの堅牢(けんろう)性はなくなっている。例えば、暗号化されたデバイスのデバイスパスワードを安全にリセットすることはできない。管理者がパスコードを定義して、デバイスからユーザーをロックアウトすることもできない。
そのため、Android関連の開発者は、Androidの新たなテクノロジーに移行する必要がある。GoogleはAndroidの次期リリースからは「Device Administration API」の利用を減らしていくことを計画している。
最新の各種管理API
AndroidはGoogle公式ストアの「Google Play」エコシステムと連携するAPIを幾つか提供している。中でも特に重要なAPIの1つが「Android Management API」だ。ベンダーはこのAPIを自社のエンタープライズモビリティー管理(EMM)プラットフォームに組み込んで、Androidエンタープライズデバイス管理のプロビジョニング、セキュリティ保護、支援を行うツールを自社の顧客に提供できる。
ITチームが強力なAndroidデバイス管理を実現するには、最新の各種APIをフル活用するEMM製品に目を向ける必要がある。こうしたEMM製品には、Googleの「Googleモバイル管理」、VMwareの「AirWatch」、MobileIronの「MobileIron EMM」、IBMの「MaaS360」などがある。
Googleモバイル管理
IT管理者はGoogleのEMMプラットフォームを使用して、Androidデバイスのセキュリティ保護や監視を実行できる。また、Android Management APIを使用するサードパーティーEMM製品と同様、Androidデバイス管理を支援できる。
Googleモバイル管理は、Google「G Suite」の全エディションに含まれている。また、Androidデバイスだけでなく、Appleの「iOS」デバイスやMicrosoftの「Windows Phone」デバイスもサポートする。
Android Enterprise
Googleは「Android for Work」を「Android Enterprise」に改名して、これまで以上に堅牢な機能を含むようこの製品をエンタープライズ向けに拡張している。Android Enterpriseとは、Android OSの最新リリースで利用できるセキュリティと管理の広範な機能に対応することを示す総称だ。
Android Enterprise Recommended
Googleが作成した「Recommended」プログラムは、Androidデバイスやその関連サービスが、Androidエンタープライズデバイス管理の実証済みの要件やベストプラクティスに従っていることを保証する。このプログラムは、EMM製品、携帯電話サービス、Androidデバイスを検証するための一連の高度な仕様を定義する。Googleは、同社の「Androidエンタープライズ」Webサイトで検証済みの製品とサービスの一覧を提供している。
エンタープライズプロビジョニング
GoogleはQRコードや近距離無線通信(NFC)プロビジョニングアプリの使用など、Androidデバイスのプロビジョニングオプションを幾つかサポートする。
「Android 8.0」のリリースにより、管理者は社有デバイスのゼロタッチ登録を構成することもできる。ゼロタッチ登録では、デバイスの電源を最初に入れたときに、デバイス自体がEMMに自動登録される。
デバイス導入のシナリオ
Work-Managed Device
「Work-Managed Device」は、従業員が業務の遂行に使用する社有デバイスに適応する。管理者はデータやアプリケーションを含めデバイス全体を管理する。管理者は、デバイスの用途を業務関連の承認済み操作のみに制限できる。エンドユーザーは、個人的な業務にWork-Managed Deviceを使用すべきではない。
仕事用プロファイル
私物端末の業務利用(BYOD)を実現する計画のために「仕事用プロファイル」を使うことができる。仕事用プロファイルとは、ユーザーのデバイスにインストールする、完全に暗号化された自己完結型のワークスペースだ。仕事用プロファイルは、管理者による制御をデバイス全体ではなく、このワークスペースに制限する。このプロファイルには会社のアプリ、データ、ポリシー設定を含み、個人が扱う情報や個人的な操作とは分離される。
COSU(Corporate-Owned, Single Use)
COSUのアプローチは、ユースケースが1つに絞られる社有デバイスが対象となる。ユースケースの例には、キオスク端末、パッケージ配信サービス、在庫管理システムなどがある。このやり方は、管理者がAndroidデバイスのアプリや機能を限られた数に制限できる。同時に、ユーザーが特定の機能を有効にしたり、他の行動を取ったりすることを防止できる。
仕事用プロファイルを備えたWork-Managed Device
GoogleはAndroid 8.0で、業務用のデータとアプリを個人が使用するデータやアプリと分離するために、仕事用プロファイルとWork-Managed Deviceを連携させる機能を追加した。このやり方は、管理者がデバイス全体を制御できる。その上で、企業リソースを保護しながら、ユーザーが個人で使用する制限の少ないワークスペースを提供できる。
Androidアプリケーション管理
managed Google Play
Google PlayのManagedバージョン「managed Google Play」は、アプリストアの基本機能と管理機能を組み合わせて、企業アプリストアのオプションをIT部門に提供する。
管理者は、アプリの導入と承認、アプリライセンスの購入、権限の管理やその他の管理作業を実行できる。エンドユーザーは、アプリの閲覧、アプリ詳細の表示、自身のデバイスへのアプリのインストールなどの操作を実行できる、その操作方法は、Google Playのパブリックストアの操作方法と変わらない。
Google Play EMM API
「Google Play EMM API」をEMM製品に組み込むと、管理者はユーザーがダウンロードできるアプリの指定、アプリのインストールの制御、ライセンスの一括管理などのさまざまなタスクを実行できる。このAPIはmanaged Google Playと連携して、アプリ管理のライフサイクル全体をサポートする。
EMMアプリケーション管理
Android Management APIには、アプリ管理固有の機能が数多く含まれている。このAPIをEMMプラットフォームに組み込むと、管理者は仕事用プロファイルのプロビジョニング、アプリレベルの管理ポリシーの適用、アプリとデータのセキュリティ保護、アプリの自動インストール、アプリのアンインストールの防止、パブリックアプリとプライベートアプリの切り分けなどの管理タスクを実行できる。
Device Policy Controller
「Device Policy Controller」はAndroidデバイスにインストールされるアプリケーションの1つだ。管理者はこのアプリケーションを使って企業アプリやデータへのアクセスを管理できる。このコントローラーはEMMと連携して、個人のデバイスに仕事用プロファイルをプロビジョニングし、企業のセキュリティポリシーを適用する。
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