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仮想化導入ガイドPart9 仮想環境の高可用性実現のためにすべきこと

仮想化環境でシステム全体をダウンさせることなく、継続稼働させる(=可用性を高める)のに有効なフェイルオーバーとクラスタリングについて解説する。

 仮想データセンターの高可用性(High Availability)を実現するには、ライブバックアップとフェイルオーバーやクラスタリングなど、複合的な取り組みが必要になる。この連載の前回では、仮想マシン(VM)のバックアップを取り上げた。今回は、仮想環境でフェイルオーバーを構成する方法やクラスタを構築する方法を見てみよう。

 仮想環境の高可用性は、2つのレベルで実現される。ゲストレベルで高可用性を実現する上では、OSとアプリケーションのディザスタリカバリ機能を利用できるが、ホストレベルで高可用性を実現しようとすると、仮想環境固有の問題に直面することになる。

 ゲストレベルでの高可用性構成の実装プロセスは、われわれが物理環境で行ってきたプロセスとほとんど同じだ。注意点としては、各仮想ネットワークインタフェースの静的MACアドレスの設定など、対処すべき技術的問題があるほか、選択した仮想化プラットフォームと高可用性ソフトウェアに応じて制約もある。しかし、基本的には常に、仮想クラスタの構築は可能であり、1つ以上のノードが仮想マシンで、ほかのノードが物理マシンである混合型クラスタを構築することもできる。

 これに対し、はるかに複雑だが、はるかに必要性が高いのが、ホストの高可用性の実現だ。例えば、フェイルオーバーによってホストの高可用性を実現する場合、あるホストで稼働する仮想マシンを別のホストにコピーして継続的に同期を取り、仮想ディスクと仮想メモリの変更をレプリケートしなければならない。このオペレーションでは、厄介な要素はライブバックアップと同じだが、すべてを可能な限り迅速かつ頻繁に行うための処理は、より複雑になる。

 こうしたフェイルオーバーを行うための主要なツールとして、ビジョンコアのesxReplicatorがある。esxReplicatorは、中央ストレージの有無にかかわらず、稼働中のVMを、ヴイエムウェアのVMware ESX Server間でコピーできる。だが、残念ながらesxReplicatorは、自動フェイルオーバーに必要なネットワーク変更に対応していないため、障害が発生したホストとコールドスタンバイホストの切り替えを手動で行わなければならない。

 より動的なソリューションがヴイエムウェアから提供されている。同社がESX Server 3とVirtualCenter 2で導入した、VMotionに基づくフェイルオーバーオプションだ。VMware HAと呼ばれるこのオプションは、ビジョンコアのesxReplicatorとは異なり、障害が発生したホストのVMを自動的に再開する。だが残念ながら、VMware HAは構成上の要件がはるかに厳しい。VMware HAは、VirtualCenterVMotionを必要とし、VMがFibre Channel SAN環境に保存されていなければ、機能しない。

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