国際モダンホスピタルショウ2013に見る
高機能化が進む“タブレット型電子カルテ”は次の段階へ
「タブレット端末を医療現場で活用したい」という要望は年々増加している。既に市場には多くのタブレット対応の電子カルテが存在するが、技術の進歩で高度化/高機能化が進んでいる。
スマートフォンやタブレットなど、医療機関において汎用的なモバイル端末の導入が進んでいる。特に、在宅医療や救急医療など院外でも利用できる“携帯性”が医療現場のニーズに合致しているといえる。また、ここ数年でモバイル端末でも利用できる電子カルテは増えてきた。しかし、カルテ入力に関しては画面が小さすぎると心もとなく感じることもあるかもしれない。
そんな中、2013年7月17~19日に東京ビッグサイトで開催された「国際モダンホスピタルショウ2013」では、機能面での不安を払拭する“タブレット型電子カルテ”が出展されていた。本稿では、その一部を紹介する。
診察に必要な情報を一画面に集約する4K対応タブレット
パナソニックヘルスケアは、診療所向けPACS(医用画像管理システム)一体型電子カルテシステムと、高解像度の表示技術を搭載した「4Kタブレット」を組み合わせたソリューションを参考展示した(関連記事:電子カルテとPACSの一体型システムを発表 パナソニックグループ)。パナソニックの液晶ディスプレー部門とパナソニックヘルスケアが共同開発した、フルHDの約4倍の画素数に当たる4K対応の20型タブレットの試作機だ。
PACS一体型電子カルテでは、参照用に2台のモニターを設置する形式が一般的だ。このタブレットでは、単一画面に2つのシステムの情報を同時に表示できる。ハードウェアのコスト面や院内の省スペースにも効果があるが、同社によると「医師が診療に必要とする情報を単一画面で全て確認できる点がメリット」と説明する。
また、同社の電子カルテはモバイル端末に対応する機能を提供しているが、「通常のタブレットでは表示できる情報が限られることもあり、従来製品とは切り口を変えたシステムとして開発を進めている」とコメントしている。
紙カルテからの移行も支援
東芝メディカルシステムズは、2012年12月にレセコン一体型電子カルテ「TOSMEC Aventy」を展示。頻繁に使用する項目のセットや指導文書などを登録する「ショートカット」機能を搭載。セット登録数が増えると内容が分かりづらくなる点を考慮し、セット名をマウスオーバーすると詳細内容をポップアップで表示したり、色分けしたりすることでユーザーの視認性をより高める機能を備えている。
また、オプションとして提供予定のタブレット端末を参考出展。キーボードが不要でペン入力だけで電子カルテを操作する。
同社は「今まで紙カルテを使用していた医師の電子カルテへの移行を支援する。また、画面モードを切り替えることでキーボード入力も行える。同一クリニック内の大先生と若先生が異なる操作手段で電子カルテを使いたいというニーズにも対応できる」と説明する。タブレット端末の提供は2013年秋を予定している。
1024レベルの筆圧機能で繊細なタッチを
ワコムは液晶タブレット「DTH-2242/Medical」を展示。21.5型のフルHD表示に対応し、タッチ/ペン入力が可能。電子カルテと連動してシェーマや画像などに情報を書き込むことができる。
特徴は「筆圧機能でより繊細なタッチを表現できる」点だ。ワコムによると、線の太さや濃淡など1024レベルの筆圧に対応する書きわけができるという。
また、同梱されている描画ソフトウェア「ドクターカンバス」をインストールすると、ペンによるドラッグ&ドロップ、テキスト入力の他、サムネイル画像の配置も可能。眼科や皮膚科、耳鼻咽喉科などの診療科目を中心に描画にこだわる医師からの引き合いが多いという。同社は、インフォームドコンセントや院内カンファレンスなどメディカルスケッチを含めた医療現場で広く使えると説明する。
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