特定のiPadの電力消費量も追跡
英コカ・コーラのIT電力消費削減プロジェクト事例
英Coca-Cola Enterprisesは、ITのCO2排出量削減に取り組んでいる。同社のIT戦略イニシアチブ担当ディレクターのケビン・シルジュシン氏に、Coca-Colaの省エネ戦略について話を聞いた。
2013年9月に、Coca-Cola Enterprises(CCE)はEconomist Intelligence Unit(英経済誌『エコノミスト』の調査部門)と共同で執筆した、サステナビリティ(持続可能性)のメリットについてのリポートを発表した。
このとき、CCEのジョン・ブロック会長兼CEOは次のように発言している。「弊社のサステナビリティの取り組みにおけるこれまでの成果を誇りに思う。しかし、次の時代の持続可能なビジネスは、より意味のある協力体制によって発展するだろう」
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CCEのIT戦略イニシアチブ担当ディレクターを務めるケビン・シルジュシン氏は、同社のサステナビリティ戦略においてITが果たすべき役割を見直している。
「CCEは既に省エネとサステナビリティを重視するようサプライチェーン全体で取り組んでいるが、ITは一段と力を入れて、全体のサステナビリティ目標にどう貢献できるかを考える必要があるだろう」とシルジュシン氏は語る。
ITの電力消費削減が標的
英国全体の電力消費の15%は、PC、コピー機、複合機、サーバ、ラックなどのオフィス機器関連であることから分かるように、IT機器はCCEの主なCO2排出源になっている。
「現在の電力消費を監視して把握し、これを削減するために最優先の取り組みを考える必要がある」と、シルジュシン氏は話す。
ITの観点では、フロントオフィスからバックオフィスまで、全てが省エネ対策の対象になるという。その場合、小さい積み重ねがものをいう。「今では皆、ドッキングステーションからノートPCを取り外すときに、モニターの電源を消すようになった」(シルジュシン氏)
データセンターの省エネ化促進に力を入れているが、シルジュシン氏の経験では、ホステッド環境の場合、実際の電力消費データを手に入れるのは、極めて難しい場合がある。
「データセンターは、電力消費の面ではいくらか合理化されている。しかし、CCEがホスティングサービスを利用しているデータセンターの数字を見ると、電力消費量はデータセンター内の占有面積を基に算出されているので意味がない」(シルジュシン氏)
シルジュシン氏によると、CCEのアウトソース先には、占有床面積で課金をし、機器ごとの電力消費量を計測していないプロバイダーもあるという。「機器の占有面積を調べて、それをホスティング料金に組み入れている。これは、電力使用料という意味では正確とは思えない」
CCEは、社内システムの電力消費削減に取り組む他、ホスティングプロバイダーにも働きかけ、詳細な電力消費データを得られるようにする。これは、CCEが炭素削減義務(訳注)を果たす上で重要だ。
訳注:英国で2010年4月から施行された二酸化炭素排出権取引制度。
電力消費量の計測と管理
CCEは、ITサービスの提供に必要な電力量を把握できたら、電力消費削減に重点的に取り組む予定だ。
「スタッフのトレーニングと啓蒙、サーバのコンソリデーションや仮想化、レガシーアプリケーションの廃止にもさらに力を入れる」とシルジュシン氏は語る。
しかし、CCEはそれ以上の対策を講じていくという。
「端末の省エネ戦略として、営業スタッフを対象に、ノートPCが必要か、電力消費が少ないiPadのような端末が必要かを確認する」とシルジュシンは説明する。そのための評価が現在進行中だ。
PCの基本的な省エネ対策としては、一定時間操作しなかった場合にノートPCやデスクトップPCの電源を切るよう電源管理を設定したり、ソフトウェアの更新が必要な場合にPCの電源を入れる「Wake on LAN」機能を使うなどを行う。
ITのCO2排出量を削減する
CCEは、ITのCO2排出量削減対策を2本立てで進めている。
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