メール依存の企業には不可欠
“メールを開けたらウイルス感染”を防ぐ「メールセキュリティゲートウェイ」の知っておくべき効果(1/2 ページ)
メールがサイバー攻撃に悪用されることは珍しくない。こうした状況に対処する有力な策が「メールセキュリティゲートウェイ」だ。そのメリットを整理する。
メールセキュリティゲートウェイは、企業のセキュリティや使用ポリシーを侵害する悪意のあるメールが届かないようにするための手段だ。悪意のあるメールは、マルウェアやフィッシング攻撃、スパムなどの悪質なコンテンツを含んでいる可能性がある。メールセキュリティゲートウェイは、こうしたメールをブロックまたは隔離する。受信するメールと送信するメールのどちらも制御対象だ。そうすることで、多様な種類の攻撃が標的に到達することを阻止できる。
メールを利用しない企業は極めて少数だろう。同様に、メールセキュリティゲートウェイの導入がプラスに働かない企業はまずない。メールセキュリティゲートウェイ製品はコストが掛かることもあり、これまでは大企業が利用するものだと考えられていた。だが、現在は、中小企業向けにコスト効率の良い製品を提供するパブリッククラウドベースのメールセキュリティゲートウェイ製品が存在している。
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利用できるアーキテクチャは他にもある。例えば、メールセキュリティゲートウェイのソフトウェアを会社のメールサーバにインストールしたり、プライベートクラウドの構成要素となるオンサイトの仮想アプライアンスとして稼働させたり、仮想化をサポートするローカルの非クラウドサーバを使用することもできる。メールフィルタリングに関して言えば、上述のアーキテクチャには全て同じ機能が備わっている。
メールセキュリティゲートウェイ製品は、一見するとどれも同じようなメリットを提供しているように見える。そのメリットとは、「悪質なメール」をブロックして攻撃を阻止することだ。だが実は、メールセキュリティゲートウェイがもたらすメリットは他にもある。
メールセキュリティゲートウェイはその名の通り、ネットワークベースのセキュリティ製品として導入する。つまり、クライアントコンポーネントは存在しない。だが送受信するメールは全て企業のメールサーバを通過するので、クライアントコンポーネントがないことは弱点にも欠点にもならない。それどころか、クライアントコンポーネントがないことが大きなメリットをもたらす可能性もある。
最新の脅威を検出するには、脅威の検出に利用する脅威情報やマルウェアシグネチャなどをできる限り頻繁に更新しなければならない。例えば、5分間隔といった具合だ。ほとんどの環境では、5分ごとに全てのクライアント端末に更新内容を配信することは現実的ではない。だが、1台の端末を5分ごとに更新するのは簡単かつ効果的だ。
クライアント端末には基本的なクライアントセキュリティ制御が備わってない場合がある。例えば、ウイルス対策、スパム対策、フィッシング対策といったセキュリティ制御だ。スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末を導入している企業では、その可能性はさらに高くなるだろう。というのも、モバイル端末では堅牢なセキュリティ制御を利用できない場合が多いからだ。
私物端末の業務利用(BYOD)を許可している企業では、メールセキュリティゲートウェイは特に重要になる。BYODを許可している企業は、私物端末のセキュリティ構成をコントロールできないことが多い。そのため、私物端末のセキュリティ制御(ウイルス対策、スパム対策、フィッシング対策など)が期限切れだったりして、全く制御されていない恐れがある。この場合、企業が頼りにできるのはネットワークセキュリティ制御しかない。そのため、メールセキュリティゲートウェイは企業のセキュリティアーキテクチャで重大な役割を果たすことになる。
メールの情報漏えい防止機能を提供する
メールセキュリティゲートウェイの中には、オプションでメールメッセージの情報漏えい防止(DLP)機能を提供しているものもある。DLP機能は、送信メールメッセージの検閲を主な目的とし、企業から不適切に機密情報が持ち出されることを検出するよう設計されている。DLP機能の保護対象とする機密情報には、クレジットカード番号や医療記録などがある。
故意過失を問わず、エンドユーザーは機密情報を社外にメールしようとする可能性がある。こうした行為は深刻な情報漏えいをもたらす恐れがある。情報漏えいは企業の評判を傷つけ、法律/規則違反につながり、企業に多大なコストを負担させかねない。具体的には、罰金や訴訟、脆弱性の修正、クレジット監視サービスなどにコストが掛かる。
企業がDLP製品を導入して運用している場合は、恐らくメールに対して機密情報に関する分析が実行されている。そのため、この機能がメールセキュリティゲートウェイに備わっていても役に立たないだろう。一方、DLP製品を導入していない場合は、メールセキュリティゲートウェイのDLP機能を使用してデータ漏えいを一部阻止することによって多大な恩恵を得られる可能性がある。
DLPの使用には監視と調整が必要になる。そのため、DLPの効果を引き出すには、企業が専用の人的リソースを配置しなければならない点に注意が必要だ。
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