iOSを対象とする「Masque Attack」
誰もが引っかかる? 「iPhone」「iPad」の脆弱性を悪用した驚きの攻撃とは(2/2 ページ)
攻撃を防ぐには
企業がMasque Attackから身を守るためにUS-CERT(米国国土安全保障省内の情報セキュリティ対策組織)やFireEyeが助言している内容は比較的単純だ。内容は下記の通りだ。
- この脆弱性はAppleによって修正されているため、iOSを最新の状態に保つ
- App Store、または会社のアプリケーションストア以外の場所からアプリケーションをインストールしない
- Webページを閲覧中、またはポップアップ表示されたWebページで「インストール」をクリックしない
- 信頼できない開発者についてのエラーメッセージが出るアプリケーションは全てアンインストールする
企業はセキュリティ啓発プログラムを導入し、職場で電子メールのリンクやソーシャルメディアなどのリンクからアプリケーションをインストールすることの危険性を従業員に認識させる必要がある。
iOS端末を管理するためにモバイル端末管理(MDM)ツールを利用している企業は、マルウェアに感染したモバイル端末を検知する新しいプロビジョニングプロファイル(※)をスキャンする方法もある。MDMを使って悪質なアプリケーションを削除することも可能かもしれない。その場合、モバイル端末を修復する必要があるのか、それともマルウェアを削除するだけで済むのかが問題になる。多くのモバイル端末は自動的にバックアップされる。アプリケーションストアからは正規アプリケーションがインストールされているので、データの消去やアプリケーションの再インストールについてそれほど大きな心配は必要ない。
※アプリケーションをiPhoneやiPadなどの端末で動作可能にするファイル。
モバイルアプリケーションを開発する組織やソフトウェア開発者は、アプリケーション配信の過程で電子メールからWebサイトへの直接リンクやポップアップを使ってはならない。iOS向けのApp Storeを使って顧客にそこからアプリケーションをダウンロードしてもらうよう促すことは、アプリケーションのインストールについて危険な判断をしないよう、ユーザーを訓練することにもなる。プリインストールアプリケーションの開発者は、プリインストールされたアプリケーションの入れ替えができないことからこの種の攻撃からは保護される。開発者は自分のアプリケーションをApp Storeからインストールして正規アプリケーションと照合し、App Storeからの配信が侵害されていないことを確認するための自動システムを構築することも可能だ。
結論
マルウェアのエコシステムにおいて、モバイルセキュリティの脅威は常に進化している。モバイル端末などの普及に伴い、攻撃者にとってその価値は増し、攻撃者が利益につながる脆弱性を発見しようとする動きが強まるのは避けられない。
どのようなソフトウェアでも自由にインストールできる開放性とセキュリティを両立することは、どのような組織にとっても難しい。App Storeのような閉ざされたエコシステムの場合、その難しさはさらに増大する。MDMやモバイルマルウェア対策ツールなどのより優れた保護対策がモバイル端末で普及するまでは、ダウンロードはApp Storeからのみとすることが最もリスクが少ない。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社うるる] 「入札市場」攻略ガイド:効率的に落札するためのポイントを徹底解説 -
製品資料
[株式会社うるる] 入札情報に特化した「販路拡大」「効率化」のためのサポートツールとは? -
市場調査・トレンド
[株式会社うるる] 公共入札に成功する企業と失敗する企業の「5つの違い」 -
製品資料
[日本ビジネスシステムズ株式会社] 専門家が教える、Microsoft 365の「テナント統合/分離」を成功に導く秘訣 -
製品資料
[rakumo株式会社] Microsoft 365での情報埋没を防ぐ、社内ナレッジを資産化する情報ポータル活用
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
半数がブルーカラー転向を視野に? ベテランエンジニアを追い込む“54歳の壁”
-
2
PHP脆弱性「PHP2Shell」で2260万件に影響 情シスの緊急チェックリスト
-
3
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
-
4
「Microsoft 365」が乗っ取られる MFAを破る“本物の画面”の恐怖
-
5
「Windows」の不要なファイルを安全に消して容量を空ける方法
-
6
生成AIが普及しても「技術書」を手放せないエンジニアの本音
-
7
「アップグレードできないJava」をどう守る IBMとRed HatがAIで400件超修正
-
8
Microsoft 365移行で露呈した標準機能の限界 地方銀行は上長承認や「脱PPAP」をどう実現?
-
9
Microsoft 365導入後も稟議は「Excelをメールで回覧」 承認が止まる理由
-
10
ChatGPTは“検索しまくり”でGeminiは“淡泊”? データが明かすAIの裏側
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
AI駆動攻撃にどう対抗する? 超速の攻撃からエンドポイントを保護する方法
-
2
最速72分でデータが流出? 最新の脅威トレンドや侵入手法から分かった防衛策
-
3
2026年のサイバーセキュリティには何が必要か? 最新データに学ぶ傾向と対策
-
4
経験豊富な即戦力人材に直接アプローチできる、「攻めの採用」への転換術
-
5
「IT史に名を残すシステム障害」8選
-
6
SASE選定は「見極め力」で大きな差――本当に必要な製品を選ぶための6つの視点
-
7
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
8
Microsoft 365のメールセキュリティ、3つの“死角”と追加で検討すべき対策とは
-
9
AI駆動開発のスピードと安全性を両立 「品質・セキュリティ管理」の実践ガイド
-
10
「標的型攻撃メール」事例・サンプル集
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー