データ分析がより身近なものに
「Watson」だけが目立つ時代は終わった、5つの2016年分析トレンド予測(2/2 ページ)
その3:データサイエンス、予測的分析、指示的分析の融合
ビッグデータが誕生した当時、CIOと分析の専門家は、「ビッグデータは従来の分析とは完全に別物だ」と考えなければいけなかった。またビジネスに関与する膨大な量のデータを収集して利用するために、分析グループとは違う全く別のグループが必要になると考えられてきた。IIAの調査によると、そうした考えが変化していることが明らかになった。
「多くの場合、これらはそれぞれ1つに統合される。そして、データサイエンスグループが分析グループから派生した専門グループとなるだろう」とダベンポート氏は言う。
既存ビジネスにビッグデータが浸透する中、2016年にはデータサイエンスと分析の区別が、さらに曖昧でぼんやりしたものになることが予想される。「分析グループ全体がデータサイエンスグループと呼ばれたり、データサイエンスグループが分析グループと呼ばれたりする状況を目の当たりにするだろう」とダベンポート氏は語る。
その4:分析の人材不足の軽減
CIOなら2011年に米コンサルティング会社McKinsey & Companyが発表した予測を覚えているだろう。それは、2018年までに、米国で専門スキルを持つデータサイエンティストが14~19万人不足する状況に陥るだろうというものである。だが、優秀な分析の人材を探す難しさは、ある程度緩和されたとダベンポート氏は見ている。
専門的な分析スキルを持つ人材を育成するために、大学のカリキュラムを利用する企業は少なくない。またデータサイエンスに従事する分析人材や分析に従事するビジネス人材を教育するためのプログラムを用意している企業もあるとダベンポート氏は言う。1つの例として挙げるのが米Cisco Systemsだ。同社は社内のデータサイエンスの人材強化に注力するだけでなく、人材強化プログラムの仕組みを理解する経営幹部を育成することで、そうした仕組みをビジネスユニットや職務に組み込めるようにしている。
全ての人がダベンポート氏に同意しているわけではない。あなたが誰で、どこにいて、どの業界に所属しているか。また、面白いチャレンジができるかどうかによって状況は異なるとマジェストロ氏は異論を唱える。例として、匿名で中東の2社を挙げる。
これらの企業は、人材が特定の都市に転居するように説得することの難しさについて同氏にこぼしていたという。「恐らく全体的な分析の人材不足は予想していたほど深刻ではない。だが、より細かいレベルや地域レベルでは、人材不足が現実問題となっている」とマジェストロ氏は指摘する。
その5:分析がデータを管理する
分析の専門家やデータサイエンティストにとって、データの準備は非常に時間がかかる作業の1つである。だが、「データの分析と管理によく使用する分析論」を適用した新しいツールが登場しているとダベンポート氏は言う。
ダベンポート氏がアドバイザーを務める米Tamrや米Paxata、米Trifactaのようなデータ管理ベンダーが提供するツールは、企業がデータを一元管理するトップダウンの手法ではなくボトムアップで機能する。また、機械学習を活用してデータ管理を洗練させている。これらのツールは2014年頃に発展し、2016年も発展し続けると同氏は予想している。
「大企業では、物事が複雑過ぎてトップダウンで分析を実行することは不可能だ。同じ事象に関連したデータソースが5000個あることも珍しくない」とダベンポート氏は語る。
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