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ビッグデータ活用、“しくじり案件”から学ぶ7つの教訓(1/3 ページ)
ビッグデータの活用は、多くの企業にとって大きな課題となっている。成功した企業の事例に習うことは重要だが、失敗した企業からも多くを学べる。ビッグデータ活用の失敗に関する7つの教訓を紹介する。
ビッグデータ分析プロジェクトの成功事例を集めるのはそう簡単ではない。米Cisco SystemsでITエンジニアを務めるカレン・リウ氏は、米国サンディエゴで2015年8月中旬に開催された「Gartner Catalyst Conference」に足を運び、米Gartnerでリサーチ部門のディレクターを務めるスベトラーナ・シキュラー氏の講演「ビッグデータに関する7つの失敗から学ぶ教訓」に参加した。
「当社はビッグデータの活用を始めたばかりであり、他社の取り組みや成功事例を知りたかった。講演で聞いた失敗例については、当社でも気を付けなければならない」とリウ氏は話す。
同じく講演に参加した、米Family Dollar Storesでエンタープライズアーキテクチャ部門のディレクターを務めるデイビッド・クロップマン氏も同じ意見だ。「当社はビッグデータ分野に参入してまだ日が浅い。参考になる事例を探しており、他社と同じ失敗を繰り返さないように注意している」とクロップマン氏は語る。
両氏はこの講演を通じて他社の失敗を学び、同じ過ちを犯さないための貴重な知識を持ち帰った。これはその教訓の1つである。「ビッグデータプロジェクトが失敗する理由は1つだけではない。複数の要因が組み合わさって失敗するものだ」(シキュラー氏)
ビッグデータ活用の失敗に関する7つの教訓は、「戦略」「スキル」「分析」の3つのカテゴリーに分類される。以降で詳しく解説する。
戦略に関する失敗
1.組織の惰性:
ビジネストラベルで成功を収めているある企業は、顧客への理解を深めるためにWebサイトのログデータを分析した。その結果、顧客は経営陣の想定とは正反対の方法で同社のWebサイトを利用していることが明らかになった。分析チームはその事実を経営陣に説明すると、他の業務に専念するように命じられた。だがそこで諦めず、意欲的なメンバーの1人がA/Bテストを実施する方法を導き出した。その後、経営陣は退陣に追い込まれた。
この結末は大半の最高情報責任者(CIO)にとって、現実味のある話ではないだろう。だがこの教訓から次のように考えることができる。経営陣と協力関係を築き、ビッグデータ分析とその価値について理解を促すのだ。CIOに1つだけアドバイスするなら、上手く行っていないプロジェクトに注力するのではなく、新たにやり直すことだとシキュラー氏は語った。
2.不適切なユースケースの選択:
ある保険会社は、良い習慣/悪い習慣と生命保険契約の傾向の間に存在する関連性を調査しようとした。その保険会社は「習慣」があまりに多方面にわたることに気付き、対象を喫煙者と非喫煙者に絞った。だが、それでも上手く行かなかった。有益な情報を見つけることができなかったため、半年後、同社はこのビッグデータプロジェクトを終了した。
この場合、失敗の原因は問題の複雑さにある。保険会社が考慮しなかったグレーゾーンが多かった。つまり、元喫煙者のように、微妙な差異が加味されていなかった。端的に言うならば、失敗の原因は「保険会社が医療の専門家ではない」ことにあるとシキュラー氏は指摘する。ユースケースに優先順位を定め、解決したい問題の複雑さを徐々に上げていくようにと同氏は参加者に注意を呼び掛けた。
スキルに関する失敗
3.予期せぬ困難に対処する能力の不足:
あるグローバル企業のビッグデータチームは、物事の本質を非常に深くまで見抜く力を持っていた。同社は、このチームがもたらす見識を企業全体で利用できるようにしようとし、クラウドでビッグデータプロジェクトを実施することにした。
シキュラー氏によれば、これは問題になり得ることだという。その理由は、制御された概念実証環境で実施されるプロジェクトが必ずしも実稼働環境に移行できるとは限らないためだ。誤算だったのは、ネットワークが混雑し、世界各地にいる社員がビッグデータチームによる有益な分析結果にアクセスできなかったことである。
同社は、ビッグデータと分析をサポートする方法を考えなければならなかった。そのためには、さまざまなスキルと部門の垣根を越えたITのサポートが必要だった。「ネットワークやセキュリティ、設備が原因で失敗したビッグデータプロジェクトはとても多い。どのような人がチームに参加して、誰なら結果の検証方法を伝えられるのかを特定する必要がある」とシキュラー氏は述べる。
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