進化するDBMS市場【後編】
稼働率100%を目指すビッグデータ向けDBMS「NuoDB」と期待の新製品群(2/2 ページ)
大きな成長を見せるビッグデータ
ビッグデータは、ここ数年注目されている主要領域の1つだ。IDCでは、2014年から2019年までのビッグデータ技術とサービスの市場の複合年間成長率は23.1%になると推定している。また、2019年には年間市場規模が486億ドルに達する見込みだ。
最近、現実的なオープンソースのビッグデータリポジトリとして「Apache Hadoop」(以下、Hadoop)が台頭している。Hadoopを基礎としている企業としては、Cloudera、Hortonworks、MapR Technologies、Splice Machineなどが挙げられる。MemSQLが2013年4月にリリースした分散型インメモリシステム「MemSQL」は、データ分析に新たなオプションを用意しており、自動的にSQLをマシン語にコンパイルする。
もう1つの新製品であるNuoDBの「NuoDB」は、大量のトランザクションに対応するために設計されている。NuoDBのSQLデータベースは、大規模なデータセンターで運用されているサーバクラスタ、つまり多数のノードをサポートするように作られている。この機能は、WideOrbitの「WO On Demand」プラットフォーム担当チームにとっては魅力的なものだった。WideOrbitは、ケーブルネットワーク、地方のテレビ局、ラジオ局を対象に広告管理テクノロジーを提供している。WO On Demandは、オンデマンドの音楽コンテンツの広告到達率の管理、収益化、評価をユーザーが行うツールを備えている。
2015年秋、WO On Demandチームで主任開発者を務めるスティーブン・ジャズジェフスキー氏は、リアルタイムで更新を完了する分散DBMSを必要としていた。MySQL DBMSの主要製品を検討した結果、同氏が選んだのはNuoDBだった。NuoDBのソフトウェアを使用することで、WO On Demandを停止させることなくメンテナンスタスクを最後まで完了できるようになった。こうしたタスクには、システムの更新やデータのバックアップも含まれる。
いずれかの新しいDBMS製品を選んだ企業では確実に問題が生じる。こうしたDBMS製品には、既存のシステムに見られるような快適さを提供する機能が欠けていることが多い。堅牢な開発ツールが用意されていないため、大量のプログラミングを手動で行わざるを得ないことや高度なプログラミングツールや管理ツールを見つけるのが困難になる場合もある。
それに加え、この市場は発展し続けている。そのため、コンテナのサポート追加など、ベンダーは最新の付加機能を加えるためにシステムを更新しなければならない。だが中小企業のサプライヤーは変化の激しい顧客の要求に対応するのが難しい可能性がある。
最近、多くのベンダーがDBMS市場に参入したことで、この市場が最終的にどう統合されるのかという疑問が浮上している。新規参入企業が大手サプライヤーによって買収されることで、新しいテクノロジーが既存のスイートに統合されることもあるだろう。だが、DBMS市場が成熟していく中で、一部の製品、また恐らく少数のベンダーは淘汰されるであろう。そのため、新規参入企業に社運を賭ける場合は常にリスクが伴う。
昔から存在する市場に再び新たな可能性が開かれている。最近の変化によって、動きの遅い退屈な市場に新しい活力が吹き込まれ、さまざまなDBMSの新製品が登場している。良い面は、企業が自社のニーズに合った製品を見つけやすくなっていることである。だが、起業したばかりのスタートアップの長期的な将来性を考えると疑問が残る。
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