二者択一ではなく組み合わせが重要
「NoSQL」「RDBMS」を比べて分かる、ビッグデータに適したDBとは?
ビッグデータ活用を進める上で、まず理解すべきなのが「NoSQL」「RDBMS」の2大データベースの特徴だ。これらの違いを理解すれば、適切なデータベースシステムの姿が見えてくる。
データ型には、固有の特徴を持つさまざまな種類がある。多様なスキーマ(データ構造の定義)を理解することは、企業が持つ複雑なデータセットを構成する知的財産やトランザクション、その他の要素から大きな価値を引き出そうとしているIT担当者にとって、これまでになく重要になっている。現在、一般的なデータベースはリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)とNoSQL(「Not only SQL」の略)に大別されるが、これらは企業の全てのデータを扱えるのだろうか。
今日の企業には多種多様なデータがあふれている。構造化/非構造化データ、アーカイブデータ、Indexed Sequential Access Method(ISAM)ファイル、さらにはビデオ、オーディオファイル、各種のログ、ソーシャルメディア情報(ツイートなど)といった具合だ。こうしたデータの管理は大変であり、相互に関連させるのはもっと大変だ。さらにこれらの情報は、量や生成速度、種類が増しており、潜在価値が大きくなっている。
データの増大が顕著になり、処理方法の再定義が進みつつある。焦点となっているのが、「ビッグデータ」という何の変哲もない名前で呼ばれる膨大で多様なデータだ。従来の技術では、ビッグデータを取り込んで分析し、価値を引き出すことができないという問題意識が背景にある。こうした中、ビッグデータが扱えるように設計された、やや実験的でもある新しい技術が台頭してきている。「Apache Hadoop」などのデータ処理プラットフォーム、NoSQLなどのデータストアがそれだ。
NoSQL vs. SQL:特徴を押さえる
こうした技術を使うと、ビッグデータをどのように扱うことができるのか。最初に理解しなければならないのは、データベース管理者やデータアナリスト、ITマネジャーが対処すべき2種類のデータベース、RDBMSとNoSQLだ。それと同時に、この両方のデータベースへ統一的にアクセスする仕組みに加え、それらのデータのマイニングやアーカイビング、活用の機会を提供する方法も理解しなければならない。
ほとんどのIT担当者にとってなじみがあるRDBMSには、さまざまな種類がある。SQL技術のパイオニアの1社である米Oracleは、SQLの考え方に基づくデータベースを長年にわたってリリースしてきた。
SQLは、RDBMS用の問い合わせ言語だ。RDBMSは、行と列で構成されるテーブルに、情報を高度に整理して格納する。テーブルのフォーマットは、特定のタイプのデータを格納するように設定されている。RDBMSは比較的操作しやすいが、理論上、規模の限界があり、テーブルが大きくなるとパフォーマンスが低下することがある。
新しい技術であるNoSQLは、非常に大規模なデータセットの処理に最適化されている。NoSQLは、RDBMSが採用するテーブルや列、行を扱う整理された仕組みがない。NoSQLのシンプルなデータモデルは、理論上、スピードとアクセスの柔軟性につながる。
これらのことから、RDBMSとNoSQLのどちらを使うべきかという議論が多くの企業で起こった。だがこの議論は意味を成さないことが判明している。ほとんどの企業は、特定のユースケースで両方を使うことになるからだ。こうしたユースケースは、企業がデータを使って何を実現しようとしているかによって規定される。
RDBMSとNoSQLの統合利用
データベースマネジャーは、両方の技術を使いこなせなければならない。ビッグデータ分析や高度なビジネスインテリジェンス(BI)に取り組む場合はなおさらだ。ただし、SQLとNoSQLが併用されるときは、「2つの異なる技術をどうすれば統合して利用できるか」がほぼ必ず問題になる。
答えは、プラットフォームベースの技術にある。だが、どのようなプラットフォームがそれを可能にするのか。
Oracle環境では、この困難な問題を現実的に解決する方法が幾つかある。Oracleは最近、Hadoopで使われる分散ファイルシステムと、同社のSQLデータベースである「Oracle Database」との統合を強化した「Oracle NoSQL Database 2.0」を発表した。Oracle NoSQL Database 2.0は、Oracleのビッグデータプラットフォームの主要コンポーネントであり、キーバリュー型データストアとして設計されている。Oracle NoSQL Databaseを使うと、Webベースアプリケーションやソーシャルメディア、センサー、スマートメーター、通信サービスから高速に生成されるトランザクションデータを管理できる。
Oracle Databaseとの統合の強化により、Oracle Databaseユーザーは、SQLスクリプトを使ってOracle NoSQL Databaseレコードを表示したり、これらのレコードに対してクエリを実行したりできる。この機能は外部テーブルでサポートされており、そのおかげでNoSQLデータへ瞬時にアクセスし、統合的に分析できる。Oracle DatabaseがRDBMSとNoSQLの集中管理システムおよび検索エンジンとして利用できることになる。
Oracle NoSQL Databaseが持つこうした仕組みにより、さまざまなソースのデータに対してクエリを実行し、流動的なデータセットの作成が可能になる。こうしたデータセットは分析に最適であり、ビッグデータ分析の基盤になる。RDBMSとNoSQLへの統一的なアクセスを実現したOracleのプラットフォームは、RDBMSとNoSQLの二者択一をユーザーに強いることなく、それぞれの長所を業務上のニーズに合わせ、また分析にも生かせる環境を提供する。
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