「ストレージ」から見る仮想化の今【後編】
「VMware/Hyper-V」と「Docker」では、ストレージの扱い方がどう違うのか(2/2 ページ)
データ管理
VMwareとMicrosoftはどちらも、仮想化環境やハイパーバイザー型仮想化におけるストレージについて、幅広いデータ管理機能を提供している。
例えばVMwareは、内部ストレージと外部ストレージ双方の容量に対するデータ管理基準の適用に、ポリシーベースのアプローチを採用している。同社のサーバ仮想化ソフトウェア「VMware vShpere」のディスク自動負荷分散機能「Storage DRS」などの機能を使用すると、管理者はインフラ間でVMを移動して、ストレージのパフォーマンスと容量のバランスを取ることができる。
VMを2つのストレージ間で稼働させたまま移動させる機能「Storage vMotion」は、データ転送役として機能し、管理者またはStorege DRSが直接起動できる。バックアップ用APIの「VADP」(vStorage APIs for Data Protection)を使用すると、VMが動作中でもハイパーバイザーから直接データを取得してバックアップを作成し、VMを保護できる。
Hyper-Vは、仮想ディスクレベルでI/Oスループットを管理するサービス品質(QoS)管理機能(ストレージQoS機能)などを使用して、ストレージポリシーを実装している。ストレージQoS機能は「Windows Server 2016」で拡張され、管理者はポリシーを設定してHyper-Vの仮想ディスクに適用できるようになった。これは実質的に、Hyper-Vのインスタンス(VM)ごとではなく、ストレージレベルでポリシーの設定を一元化できることになる。また使用中のVMをストレージ製品間で動的に移動する「ライブマイグレーション」の機能もある。
コンテナ
「Docker」によって普及したといっても過言ではないコンテナは、アプリケーションを仮想化する新たな方法であり、現在のVMを補完する技術だ。VMがVMDKファイルやVHDファイルなどの仮想オブジェクトを通じて物理ディスクを扱う一方で、コンテナはホストで動作する一連のプロセスとして実際に存在する。Dockerの場合、ストレージは2つの方法で提供される。1つは、ホストのファイルシステムをコンテナ自体にマウントする方法。もう1つは、コンテナ外部のストレージをボリュームとしてマウントする「ボリュームプラグイン」を使用する方法だ。
Dockerがボリュームプラグインのプレビュー版を初めてリリースしたのはバージョン1.8.0の時であり、それ以降拡張を続けている。外部ストレージベンダーがこのプラグインを使用すると、DockerコンテナにLUNやファイルシステムを作成したり、LUNのマッピングを自動化するプラグインのコードを記述できる。ボリュームプラグインのAPIは、作成、削除、マウント、マウント解除などの基本的な機能を提供し、コンテナが外部ストレージを確実に認識するようにしている。
コンテナストレージの実装は、まだ開発の初期段階にある。接続はコンテナを実行するホストに左右されるため、データポータビリティ(データを別の環境へ移行できること)に関する課題は残っている。一方でDockerのコンテナやボリュームを管理する「Flocker」をリリースするClusterHQなどの企業が、この課題の解決策を模索している。
多くのスタートアップがコンテナ関連市場に参入し、コンテナ用のストレージやコンテナの内部ストレージを提供している。このような製品はソフトウェアとハードウェアの組み合わせで提供されており、QoSなどのポリシーをコンテナレベルで適用可能にしている。
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