「大学は出たけれど」とならないためにやるべきこと
「最初に取りたいセキュリティ資格はこれ」、IT部門が初心者に勧める“鉄板”資格とは
サイバーセキュリティの認定資格が無数にある。駆け出しの新人が最初に取得すべき資格はどれだろうか。
サイバーセキュリティは“面白い”専門職だ。サイバーセキュリティインシデントの数は増加の一途をたどっている。そのため、有能なサイバーセキュリティ専門家の需要は今後も増え続けていくという予想が多い。
2016年1月にISACAが実施した「State of Cybersecurity Survey: Implications for 2016」(サイバーセキュリティの実態調査:2016年への影響)では、調査対象となったサイバーセキュリティ管理者とサイバーセキュリティ担当者461人の内、65%近くで同じ意見を持っていることが明らかになった。それは、「サイバーセキュリティ専門職を志願する学生には、サイバーセキュリティ業務の関連タスクを遂行する上で必要なスキルが足りない」というものだ。
調査対象者の86%は、必須の技術スキルを伸ばす手段として研修(OJT)を利用していることも明らかになっている。2年制の専門学校や4年制の大学に通う志願者を雇用するつもりがある回答はわずか16%にすぎなかった。また、採用の38%は、スキルベースのトレーニングとサイバーセキュリティの認定資格に基づいて決めるという。
初心者がサイバーセキュリティ認定資格を取得する価値はあるのか
2016年に約3000人のIT担当者とサイバーセキュリティ担当者を対象に実施した別のサイバーセキュリティ調査では、初級レベルのサイバーセキュリティ職に新卒者を採用する場合について、採用担当マネジャーの63%が適切なスキルと知識を兼ね備えた新卒者を特定することは難しいと答えている。
また81%が、実務に耐え得る認定資格を持つ志願者を採用する可能性が高いと報告している。知識だけをチェックする認定資格とは異なり、実務を想定した認定資格には、サイバースキルを実際に使えることを証明する必要があるサイバーセキュリティ認定資格も含まれる。
例えば、知識だけをチェックするサイバーセキュリティ認定資格としては以下のものがある。
- ISACAの「Certified Information Systems Auditor」(公認情報システム監査人)
- ISACAの「Certified Information Security Manager」(公認情報セキュリティマネージャー)
- ISACAの「Certified in Risk and Information Systems Control」
- (ISC)2の「CISSP」(Certified Information Systems Security Professional)
- EC-Councilの「Certified Secure Computer User」
- EC-Councilの「EC-Council Certified Security Specialist」
- CompTIAの「Security+」
- GIACの「GIAC Security Essentials」
一方、実務を想定した認定資格には、以下のものがある。
- ISACAの「CSX Practitioner」
- EC-Councilの「Certified Ethical Hacker」
- Offensive Securityの「Offensive Security Certified Professional」
- Offensive Securityの「Offensive Security Web Expert」
- GIACの「GIAC Web Application Defender」
- GIACの「GIAC Certified Forensic Analyst」
これが全部ではないが、取得者が多い初心者向けのサイバーセキュリティ認定資格はほぼ網羅している。
ミレニアル世代がサイバーセキュリティの将来を担い、この分野で活躍する機会は十分にある。サイバーセキュリティとコンピュータ情報システムの学位はプラス評価につながり、志願者が情報セキュリティに関する確かな基礎と適正があることを証明する。
しかし、サイバーセキュリティ専門職を目指すなら、まずは知識だけをチェックするサイバーセキュリティ認定資格を取得しておこう。こうした資格の大半を取得するには3~5年の経験が必要になる。だが、新人レベルの志願者が、これらの認定資格の試験を受けて合格すれば、成長してサイバーセキュリティ職に就こうとする真剣な意欲を雇用主に対して分かりやすく伝えることができる。実務を想定した認定資格試験を受けるという選択肢もあるが、大抵の場合、新人レベルの志願者にはハードルが高いだろう。
大事なのは認定資格を取得しただけで満足してはいけないことだ。ISACA、ISSA、OWASPなどの専門家組織と関わりを持つことも必要なことを覚えておいてほしい。カンファレンス、セミナー、支部ミーティング、研究プロジェクトなど、地方支部のイベントには積極的に参加すべきだろう。メンバーの専門家と人脈を作ることやサイバーセキュリティへの関心と学習意欲を対外的に示すことに役立つ。大学のサイバー防衛競技会にも参加するといい。本を読み、研究し、専門知識を磨きたい得意分野を見つけることが不可欠だ。
以上に挙げた行動をなし得たならば、サイバーセキュリティ業界の関係者が仕事仲間として声をかけてくれるだろう。
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