1つの画面でモバイルデバイスとPC管理
「iPhone、Android、Windows 10を一括管理」、IT管理者の夢は実現するか
VMwareのユーザー環境管理ツールに「Windows 10」のライフサイクル管理機能が追加された。これにより、IT管理者が望む統合エンドポイント管理を実現できるかもしれない。
VMwareの新しい統合エンドポイント管理技術では、IT部門がモバイル端末とMicrosoftの「Windows 10」を搭載したクライアントPCをクラウドから一元管理できるようになる。
ユーザー環境の管理ツール「VMware User Environment Manager」(VMware UEM)に、Windows 10のパッチ管理やソフトウェア配信、ソフトウェア設定、セキュリティなどを管理するライフサイクル管理機能を追加した。またVMware UEMは、モバイル端末を管理できるクラウドベースの「Workspace One」プラットフォームに追加された。エンドポイント管理は複雑化が進み、モバイル端末とクライアントPCの両方を管理するためのIT担当者の人数という点でコストがかさむようになっている。従ってこうした機能は魅力的だと、ラスベガスで開かれたVMwareの年次カンファレンス「VMworld 2016」の出席者は話した。
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EMM選定をどう選定する?
VMware User Group(VMUG)の最高経営責任者(CEO)ブラッド・トンプキンズ氏は、「われわれの会員はこれに興味を持っている」と話す。「彼らは少ないコストや労力でより多くの端末を管理するよう要求されている。どこも予算は増えていない。われわれが管理しなければならない端末は急増を続ける一方だ」(トンプキンズ氏)
Whitefish Credit UnionのIT担当バイスプレジデント、ハバー・ハミルトン氏によると、同社はWindows 10のライフサイクル管理が可能になったことを受け、Workspace Oneの採用を検討する意向だという。同社は現在、会社支給のモバイル端末を「AirWatch」で管理し、「Windows 7」搭載のクライアントPCには別の管理ツールを使っている。だが、2017年にはWindows 10にアップグレードする計画がある。「Windows 10移行の予定があるので、Workspace Oneを検討している。管理ニーズが満たすことができればどんなものであれ素晴らしい」とハミルト氏。
Workspace Oneは、AirWatchのエンタープライズモバイル管理(EMM)ソフトウェアと、クラウドデスクトップ配信およびユーザー認証用のID管理に使われる「VMware Horizon Air」を組み合わせている。Horizon Airは既にWindows 10のモバイル端末管理機能を搭載しているが、Workspace OneはこれまでWindows 10のライフサイクル管理に完全には対応していなかった。
「誰もが常に、1つだけの画面で構成されるユートピアを求めてきた」。Secura Insuranceで仮想および物理デスクトップの導入サポートを担当するインフラ技術者、マイク・ネルソン氏はそう話す。
VMware UEMは、認証されたユーザーがWindows 10のクライアントPCでWorkspace Oneのリソースにアクセスできる。IT部門は条件付きのアクセスポリシーを通じて、データとアプリケーションにアクセスするユーザーをコントロールできる。
「AirWatchの管理画面の一部となった新しいセキュリティダッシュボード『TrustPoint』は、特に興味深い」とハミルトン氏は言う。TrustPointを使うことでIT部門は、任意のエンドポイントの情報を引き出すことができ、不審な挙動の検出や対処ができる。
VMworldのセッションで、エンドユーザーコンピューティング担当ゼネラルマネジャーのサンジェイ・プーネン氏は、「VMware UEMの目標は、企業が複数のエンドポイント管理ツールを調達せずに済むようにすることで、Windows 10の総保有コスト(TCO)を引き下げることにある」と語る。従来のクライアントPC管理ツールはオンプレミスで動作する仕様になっており、ドメインで結ばれたリソースを必要とする。そのため、大規模な組織では、拠点ごとにデスクトップ管理者を採用する必要があった。
「クライアントPCライフサイクル管理は過去20年、実質的に進歩してこなかった。クラウドベースの管理がはるかに理にかなう」。VMwareのエンドユーザーコンピューティング担当CTO(最高技術責任者)、ショーン・ベース氏は、VMworldのセッションでそう語った。
ただVMware Workspace Oneのようなフル管理スイートは必要としない組織もある。
VMUGのフェニックスおよびアリゾナ北部地区リーダーでシステムエンジニアのルーク・グレイ氏は、「スタッフ不足で労働過剰の状況では、仮想デスクトップへの移行さえも難しい」と打ち明けた。
同氏の会社ではEMMのためにAirWatchを導入済みで、さらに規模の大きいWorkspace Oneプラットフォームへの移行に関心はないという。「時流に対して追い付く必要はある。だが今あるものが機能している状態で、一足飛びに別の管理製品に移る必要はない」(グレイ氏)
EMM製品を提供するMobileIronやBlackBerry、IBMもWindows 10に対応しているが、VMware UEMのようなクラウドベースのクライアントPCライフサイクル管理機能は提供していない。一方Citrix Systemsは2016年1月、「Citrix XenMobile 10.3」に統合エンドポイント管理機能を追加した。Workspace Oneと競合する「Citrix Cloud」を通じて似たようなクライアントPC管理機能を提供している。
VMwareはカンファレンス「AIRWATCH CONNECT」で、料金や提供開始の時期も含めてVMware UEM技術に関する詳しい情報を発表する。企業は、TrustPoint機能を使う場合、AirWatchやWorkspace Oneとは別に料金を支払う必要がある。
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