開発が進む「エンタープライズモビリティ管理(EMM)」製品
間違いのないモバイル管理ツール選び、4つのヒントで最善を目指す
各ベンダーが開発を進めている「エンタープライズモビリティ管理(EMM)」製品。多くの製品が登場し、製品選びは簡単ではない。間違いのない選択方法とは? 4つのヒントを示す。
自社に合うエンタープライズモビリティ管理(EMM)製品のベンダー探しは、かなり大変な作業になることがある。
EMMは比較的新しい分野で、現在急速に発達しているテクノロジーだ。最新のEMMを導入して利用できる機能は、ITシステムの管理者も驚くほど多様化しているだけでなく、ベンダー各社も顧客からのフィードバックに応えて、新しい機能を次々と提供している。しかし業界の標準がまだ確立されていないため、EMMの機能に対する明確なニーズを持つ組織の中でさえも、EMM導入の意思決定が迅速に進まないことがある。
コスト、セキュリティ、生産性を考慮
EMMの主なコンポーネントには、モバイル端末管理(MDM)、モバイルアプリ管理(MAM)、モバイルコンテンツ管理(MCM)、モバイル経費管理、モバイルポリシー管理、モバイルID管理などがある。これらのコンポーネントの全てがあらゆる場面で必要とされるわけではないが、ユーザーのモバイル化が加速する中、少なくともコスト、セキュリティ、生産性を考慮したEMM戦略が求められる。
以下にEMMプロバイダーを選ぶ際に役立つヒントをまとめた。
1. 最初にモビリティの要件を洗い出す
基本的な質問、すなわち、サイズ、スコープ、スケール、アプリケーション、データアクセスに関する問いに答えを用意しておく必要がある。また、候補に挙がっているベンダーと話し合いに入る前に、EMMの管理方法、予算、端末のサポート、セキュリティも検討しておく。通常の進め方としては、限定的なパイロットプロジェクトを立ち上げた後、いずれかのITサービスを大規模展開に移行するのが望ましい。
2. 複数のベンダーに声を掛ける
EMMはまだ芽生えたばかりのイノベーションであり、今の時点で名のあるベンダーが最も優れたソリューションを提供するとは限らない。例えば、EMMはMDMが進化したものだが、私物端末の業務利用(BYOD)の普及を受けて、現在MDMの重要度は以前ほどではなくなっている(依然として必要なものではあるが)。そこで、MCMと機密データのコンテナ化が、ほぼ全てのEMM戦略の中心的役割を担うことになる。
3. EMMの機能を評価する
EMM製品には、万能型のスイートから、特定の状況に完璧に特化した単機能のものまで、幅広い選択肢がある。製品とサービスをカスタムに組み合わせることができれば理想的だが、カスタムセットの場合はサポートに必要な労力を考慮する必要がある。機能の特定の側面については妥協する道を選んだ方が、時として重複だけでなく競合することさえもある複数の機能を扱うよりも、賢明かもしれない。同様に、複数の管理システムと各システムに固有の学習曲線と運用に関わる経費を負担し、結果として複雑な状況を背負い込むよりは、妥協した方がいい場合もある。
4. 他のIT管理システムとの統合を検討する
コストを最小限に抑え、ITスタッフの生産性を最大限に引き出すために、EMMを他の管理システムやディレクトリサービス、その他の関連機能と統合させたいという要求が増えている。EMMは、従来のIT管理システムとはほとんど一線を画して進化してきた。今は至るところでモビリティとクラウドがIT戦略の主流を占めているが、レガシーシステムのサポートの重要性も、この先少なくとも5年は変わらないだろう。そこで、EMMプロバイダーを決定する前に、モビリティとIT管理の総合的な方針を熟考し、統合戦略の道筋を確立しておくことが必要不可欠だ。
EMMプロバイダーの間では現在、一部機能の絞り込みや企業統合が進んでいる。副次的だった機能が包括的な製品に取り込まれ、相次ぐM&A(買収・合併)により市場も変化している。こうした傾向がベンダーと製品の選択をとりわけ難しくしている。EMM稼働中にベンダーは生き残っているか? 価格設定やサポートにどんな影響が及ぶのか? そして、採用したベンダーが今後提供する機能は、より包括的な製品やサービスにどのように統合されていくのか? これらは検討中のEMMプロバイダー全社に問うべき重要な質問だ。
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