専門家の年収は「10万ドル以上」が約6割
DevOps環境構築、成功の鍵は「人を雇いつつ、育てる」(2/2 ページ)
適切な考え方を備えたDevOpsエンジニア候補
DevOpsチームにメンバーを配置する上で重要なのは、適切なスクリプト言語を使えたり、クラウドに関する経験を持っていたりすることだけではないと専門家は指摘する。このような技術的なスキル以外に、企業では、開発と運用の線引きが実質的に存在しないとされるDevOps環境で連携して働ける人材が必要になる。
その目的を達成するには、運用と開発の両方を把握しているIT担当者が必要になるとスタンガー氏は語る。各IT担当者の知識や経験がどちらか一方の領域に偏っている傾向があっても問題はない。DevOpsチームのスタッフは、プロジェクト管理についても理解している必要がある。予定通りに反復作業を行い、DevOps環境で一般的なアジャイル開発手法のスクラム開発フレームワークから外れることなく作業できるようにするためだ。
これらはDevOpsチームに欠かせない重要なスキルである。だが、そのスキルを獲得するために労働市場を調査する必要はないと判断しているCIOが少なくないとスタンガー氏はいう。IT担当者の多くは、IT部門のさまざまな役割に通じている。そのため、部門間に深い溝がある組織で昔ながらの立場で業務を行っている場合でさえ、運用担当者は開発の知識をある程度持っている。その逆もまたしかりだ。また、運用担当者や開発者がもう一方の役割が担う責任について自発的にもっと深く知ろうとして、タスクを共有しようとしているなら、教育の不要なDevOpsエンジニア候補が既に見つかったも同然だ。
「適切な考え方を持っているなら、プログラミングの分野で長年働いてきたスタッフの多くは既にDevOpsエンジニアだ。このようなスタッフの大半はプロジェクト管理の経験やトレーニングを受けた経験もある程度持っている。誰もが簡単にDevOpsエンジニアに変わる可能性がある。ほとんどのスタッフはDevOpsの種を持っている。その種が育まれていないだけなのだ」とスタンガー氏は語る。
CIOはDevOpsを理解して受け入れさせることが必要
451 Researchで開発、DevOps & IT Opsチャネルの主席アナリストを務めるジェイ・ライマン氏も同じような見方をしている。DevOpsに移行する企業では、2つのことを同時に行う必要がある。1つは、最新のスキルを備えた新しい人材を雇用すること。もう1つは組織に関する知識を提供できる既存の従業員に対して改革を実行することだ。外部の人間には組織に対する理解が不足している。
またライマン氏によると、DevOpsの動向が拡大していることを考えても、この領域のトレーニングや経験を熱望しているIT担当者は多いという。同氏が指摘するように、IT担当者はDevOpsの経験があることを履歴書に記載すれば自身の価値が上がることを知っている。このような状況のおかげで、IT部門の責任者はDevOpsを採用する際により多くの人材を雇用しやすくなっている。
だが、企業のIT担当者全員がDevOps環境で業務を行うことに乗り気であるわけではない。これは、ライマン氏も含めて多くの専門家が認めるところだ。CIOと管理チームに所属するメンバーは、DevOpsプロセスとその考え方を自ら理解した上で、そのメリットを自社の従業員や組織に受け入れさせなければならない。
DevOps環境で業務を行うことを望まない従業員がいる場合は、ウオーターフォール型開発に向いているプロジェクトを残しておくことになる。そうすれば、このような従業員もそのまま組織内のプロジェクトに適合できると専門家は語る。
ただし、適合しない可能性も捨て切れないと専門家は警告する。チームにDevOps手法をさらに浸透させていく中で、CIOは抵抗者の代わりに新しい人材を雇用することが必要になる場合もある。そうすることで、現在と将来において競争力を維持するためにIT部門で必要なスピードと効率を手に入れることができる。
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