東芝のHDDにも動きが
HDD復活の理由とは? Seagateは容量ベースで過去最高を記録
ストレージ分野ではベンダーも評論家も専門メディアも「これからはオールフラッシュ、HDDは滅びる」と力説するが、HDDは意外としぶといようだ。
米国で2017年3月初旬に開催した「Open Compute Project Summit」において、Seagateは12TBのヘリウム充填型業務向けHDDを公開した。この新しい3.5インチ厚サイズのHDDは現在、クラウドプロバイダー向けに評価用として出荷中で、正式出荷は6月に開始する予定だ。
Seagateによると、同社の技術者が非構造型データの保存をめぐる課題について、大手クラウドプロバイダーやOEM各社と共同で検討した結果、従来のヘリウム充填型業務向けHDDのファームウェアとハードウェアを改良し、容量を50%増加させたという。
Seagateの新しいHDDは、この改良によって1台の42Uラックに10PB以上のデータを保存できるようになった。1ワット当たりのIOPS(1秒間当たりのI/O数)は21%増加し、エネルギー効率も改善した。キャッシング性能では20%の向上を実現し、データへのアクセスが高速化した。Seagateによると、この新しいヘリウム充填型HDDは「過酷な業務用データセンター環境」において5年間にわたる24間稼働が可能な設計だという。
SeagateのHDD事業の売り上げは、2016年7月1日を期末とする2016年第4四半期まで減少が続いていた。しかし、その後の2四半期は売り上げ増が続き、2016年12月30日締めの四半期にはHDD容量ベースで過去最高の68.2EB(1EBは1000PB)を記録した。Seagateによると、業務向けHDDの2016年12月期の売上高は前年同期比で5%増加したという。
SeagateはHDDの売り上げ拡大の理由として、クラウドベースのストレージ需要の増加に加え、一般消費者、監視システムおよびNASの各市場で高容量製品の需要が高かったことを挙げている。
東芝のHDDにも動きが
一方、東芝は2017年2月に、3.5インチの「MN」シリーズHDDの新ラインアップを発表した。これは、ハイエンドのエンタープライズクラスの大容量HDDとエントリーレベルのクライアントPC用HDDとの間のすき間を埋める製品だ。7200rpm/6GbpsのMNシリーズSATA HDDは、4TB、6TB、8TBの容量を用意している。東芝によると、MNシリーズのターゲットはミッドレベル、エントリーレベルならびに小規模事業所のNASエンクロージャ、企業の本社や支社のバックアップとアーカイブ用ストレージ、固定コンテンツ型オブジェクトストレージなどだという。
東芝のエンタープライズHDD製品群には、高性能タイプの12Gbpsと6Gbpsの2.5インチSAS HDD、容量重視型の12Gbpsと6Gbpsの3.5インチSAS HDD、クラウド向けの6Gbpsの3.5インチSATA HDDが含まれる。
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