SSDがあの名門コースを支えている
ゴルフの聖地を守るためHDDを捨ててオールフラッシュを導入した“なるほど”な理由(1/2 ページ)
全米ゴルフコース管理者協会が、基幹システムをオールフラッシュアレイに移行した。IT部門の責任者は、冷静に試算した上で「HDDに投資する意味はない」と断言している。
全米ゴルフコース管理者協会(Golf Course Superintendents Association of America:以下、GCSAA)は、同団体でIT部門のディレクターを務めるランバート・トメルダン氏が実権を握っている限り、運用データに関して回転式ディスク(HDD)ベースのストレージに戻ることは二度とない。
GCSAAでは、VMwareの「VMware Horizon」仮想デスクトップインフラ(VDI)と他のアプリケーションを2014年から2年間にわたって「EMC XtremIO」でホストしている。その結果、EMC XtremIOの処理能力と効率は、コストが高くなってもオールフラッシュアレイの利点が勝るとトメルダン氏は確信している。
それに加え、フラッシュの価格が下がっていることもあり、GCSAAでは、フラッシュと同等の処理能力を実現するのに必要な量のHDDストレージに投資するのではなくフラッシュへの投資が実際のところ節約効果は高いというのがトメルダン氏の見解だ。
「フラッシュ化を進めることに夢中になっている。もうHDDは購入しないだろう」(トメルダン氏)
オールフラッシュアレイをなぜ導入したか
トメルダン氏は、HDDはバックアップやアーカイブでのみ使うようになると予測している。GCSAAで動画や写真をすぐに取り出す必要がある場合に備えて、HDDと高速なソリッドステートドライブ(SSD)を併用するハイブリッドアプローチを検討するようになったと話す。
GCSAAが実施しているフラッシュストレージへの移行は、GCSAAのITインフラ変革を目的としたプロジェクトの一環だ。50シートのHorizon VDIプロジェクトがXtremIO導入の契機になった。GCSAAの外部ユーザーと現場スタッフは米国全土に点在している。また、その中にはネットワークの帯域幅が狭い地域がある。トメルダン氏は、そのような地域のデータ転送速度を補うために、パフォーマンスの高いバックエンドをGCSAAで確実に提供したいという。
GCSAAでは、「Microsoft SQL Server」データベースの運用にEMCの「EMC VNX」HDDアレイ使用している。GCSAAのIT管理チームは、最初にHDDアレイの内部でSSDを利用した概念実証を行った。彼らがベンチマークテストを実施したところ、SSDの利用でスコアが大幅に向上したとトメルダン氏は話す。データベースからデータを集めたレポートとビジネスインテリジェンス(BI)ダッシュボードに関しては60%近く向上したという。
「わずかな量のフラッシュストレージでもかなり役立つことが分かった」(トメルダン氏)
同氏は、GCSAAのストレージ戦略においてフラッシュの選択は必須であり、HDDの投資は意味がないと考えた。そこで、GCSAAのIT管理チームは市場に流通している最新のオールフラッシュアレイを詳しく調べることにした。その調査対象にはEMCのXtremIOとPure Storageのソリッドステートシステムも含まれていたが、最終的にXtremIOフラッシュアレイを採用している。
「XtremIOに決めた要因の1つは、実装が容易なことだ。GCSAAのスタッフにはストレージエンジニアがいない。そのため、簡単に保守できることが重要だった。設定した後はその存在を忘れても大丈夫なものを求めていた」(トメルダン氏)
XtremIOフラッシュアレイにGCSAAのVDIを実装したときの処理能力を確認した上で、GCSAAのIT管理チームは別な基幹システムのワークロードも移行できると確信した。具体的には、GCSAAグループのモバイルアプリケーションに対するバックエンドシステム、CRMシステムの一部、BIダッシュボード、レポートデータウェアハウスなどだ。
GCSAAの本部は20TBの業務基幹データを保持しているが、そのうち約6TBを現在XtremIOフラッシュアレイに保存している。HDDと1組のフラッシュアレイを使用したハイブリッドVNXでは、ユーザー向けアプリケーションと団体内向けアプリケーションに対応している。
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