価格設定は高めだが……
徹底レビュー:かつてないほど長時間稼働「ThinkPad X270」は理想のビジネスPC?(2/3 ページ)
ディスプレイとスピーカー
ThinkPad X270では、2種類のディスプレイから選ぶことができる。TechTargetがレビューに使用した1080pディスプレイはアップグレードの選択肢として用意されているものだ。標準の720pを選択した場合よりも70ドル高くなる。1080pのディスプレイは720pのディスプレイと比べて解像度が高くなるだけでなく、IPSテクノロジーも採用されている。広い視野角によって、ディスプレイはどの角度から見ても画像の表示に違いはない。
ただし、標準のTNディスプレイは、正面から見ないと表示にゆがみが出やすい。TechTargetがレビューに使用したThinkPad X260には、TNディスプレイが搭載されていたが、画質については可もなく不可もなくという評価だった。一方、本稿のレビューに使用したThinkPad X270に搭載の1080pディスプレイでは、画像が鮮明に表示された。高いコントラスト、明るさ、適切な色によって、あらゆるものが生き生きと表示される。また、光沢なしという点もプラスに評価できる。間接照明や頭上照明からの反射に悩まされることがないからだ。
ThinkPad X270には、2つのスピーカーが内蔵されている。音質はせいせい平均といったところだ。全体的に弱く、低音についてはかなり弱い。筐体内部から音声を出力しているため、音の鮮明さにも欠ける。音量を最大にしても、個人的な用途に使用するのがせいぜいだろう。
キーボードとタッチパッド
ThinkPad X270のキーボードは非常に優秀だ。使い始めたばかりでもキー入力は非常に快適に行える。キーストロークは十分で、キーを押すと適量のフィードバックが返ってくる。キーボードを支えるデッキは、頑丈で湾曲することはない。唯一不満があるとすれば、「CapsLock」キーにインジケーターライトがないことだ。「CapsLock」キーを押すと画面上にアイコンが表示される。だが、キーを押さなくても、状態が分かるのが望ましい。その他の点については、非常に使い勝手が良い。
「Home」キーと「End」キーはキーボードの右上部、「PageUp」キーと「PageDown」キーは上矢印キーの両隣に専用のキーが配置されている。Lenovoが、これらのキーを矢印キーの二次的な機能にしなかったのは称賛に値する。というのも、ノートPCでは、このようなことが一般的に行われているからだ。矢印キーはフルサイズのキーよりも若干小さいものの、そこまで大きな違いはない。
ThinkPad X270では、キーボードのバックライトはオプション機能となっている。これは今日では驚くべき対応だ。アップグレードには40ドルかかるが、バックライトは必須だろう。明るさは2段階で調整できる。また、「Fn」キーとスペースバーを押すことで無効にすることも可能だ。指紋センサーもオプション機能として提供されている。追加で20ドル支払えば、矢印キーのすぐ下のパームレストに組み込まれる。なお、ThinkPad X270で指紋センサーを使用すると、Microsoftの「Windows 10」で「Windows Hello」による生体認証ログインがサポートされるようになる。
キーボードの中央には、ThinkPadの名高いポインティングスティックがある。このポインティングスティックは、真のタッチタイプを望むユーザーから人気を博している。このポインティングスティックは、マウスを使うためにキーボードから手を離さなくて良くすることを狙っている。スペースバーのすぐ下に3つの専用ボタンがあるが、どのボタンを押したときも感触は申し分ない。
この3つのボタンのすぐ下にあるタッチパッドは、それ自体がボタンになっている。表面のどこを押してもクリック操作を行うことができる。右下の狭い部分が右クリックの領域だ。これは従来のタッチパッドで右クリックのボタンが配置されていた場所になる。好みの問題もあるが、タッチパッドに対する唯一の不満は、クリック音が少し大きいことだ。ポインティングスティックに付随する3つのボタンのクリック音は、タッチパッドのクリック音よりもずっと静かだ。ただし、ボタンレスのタッチパッドであることを考えると、ThinkPad X270に搭載されているタッチパッドはトップクラスの出来栄えだろう。
パフォーマンス
ThinkPad X270はメインストリームのノートPCにふさわしい仕様を備えている。CPUの選択肢は、Intelの第7世代「Kaby Lake」のデュアルコアで構成されている。なお、TDPは15Wだ。
TechTargetがレビューに使用したモデルに搭載されている「Core i7-7600U」は用意されているものの中で最速のCPUとなっている。ベースクロックは2.8GHz、ターボブースト使用時は3.9GHzだ。選ぶべき最低ラインのプロセッサは「Core i5-7200U」で、ベースクロックは2.5GHz、ターボブースト時は3.1GHzだ。ほとんどの用途において、Core i5で問題ないだろう。Core i5-7200UからCore i7-7600Uへのアップグレードには追加で300ドル以上支払う必要がある。この金額は、どのような状況でも正当化するのが難しいだろう。リモート管理のサポートが必要な場合、Core i7-7600Uは「Intel vPro」をサポートしているが、より安価なCore i5-7300UでもIntel vProがサポートされている点に留意されたい。なお、Intel vPro対応モデルへのアップグレードには80ドルかかる。
ThinkPad X270で最新の3Dゲームをプレイするのは、厳しいだろう。「Intel HD 620」グラフィックスが搭載されているが、Intel HD 620はプロセッサに統合されており、GPU専用のメモリはない。ただし、4Kを含め、HD動画の再生には十分だ。
ThinkPad X270は最大で16GBのRAMをサポートしている。だが、これはセールスポイントではない。セールスポイントは、ユーザーがRAMを取り換えられることだ。つまり、メモリはマザーボードにはんだ付けされていない。これは、今日の超薄型ノートPCでは良く見られる傾向だ。ThinkPad X270には、従来のDIMMスロットをサポートするのに十分な厚みがある。TechTargetがレビューに使用したモデルには、16GBのDDR4-2133が1枚搭載されていたが、今日の作業負荷からお勧めするメモリ容量は8GBだ。
TechTargetがレビューに使用したThinkPad X270には、SSD用のM.2 Type-2280(80ミリ)スロットが1つ搭載され、SSDは東芝製の512GBのものが収容されていた。SSDはPCI Expressバスに接続され、NVMeプロトコルがサポートされている。これはThinkPad X270で想定されているタスクには十二分な速さだ。それから、従来の2.5インチベイも用意されている。これは、その厚みのなせる業だ。
ワイヤレス接続に関しては、「Intel 8265」ワイヤレスカードが搭載され、802.11acの帯域幅と「Bluetooth 4.1」をサポートしている。また、オプションとして「WWAN 4G」ワイヤレス機能も提供されている。
TechTargetがレビューに使用した「ThinkPad X270 Signature Edition」(日本未発売モデル)の仕様は以下の通りだ。
- 12.5インチのディスプレイ(解像度1920×1080、IPS液晶、光沢なし、タッチ非対応)
- Windows 10 Pro 64bit
- Intel Core i7-7600Uデュアルコアプロセッサ(2.8GHz、最大3.9GHz(ターボブースト時)、4MBキャッシュ、15W TDP)
- Intel HD 620内蔵グラフィックス、共有メモリ
- 16GB DDR4-2133 SODIMM(1スロット使用、最大容量)
- 512GB ソリッドステートドライブPCIe-NVMe(OPAL対応)
- Intel Dual Band Wireless-AC 8265(2x2) Bluetooth 4.1
- 指紋センサー
- バックライトキーボード
- 前面:3セルリチウムイオンバッテリー(23.2Wh)、背面:3セルリチウムイオンリアバッテリー(23.2Wh)、6セルリチウムイオンバッテリー(72Wh)
- 寸法:305.5×208.5×20.3ミリ(6セル72Whの円筒型リアバッテリーを選択した場合は、31.24ミリ)
- 1年間引き取り修理
- 重量:1.32キロ(3セルリアバッテリーの場合)
- 最低価格:783ドル
- 本稿使用モデルの価格:1627ドル
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