iOSと同程度にセキュアなAndroidも存在?
「何となくiPad」は最悪 業務用モバイルは5つの視点で選べ(2/3 ページ)
「使いやすさ」を作るカスタマイズ
どのような業務にモバイルデバイスを利用するにせよ、必要なのはアプリケーションを実行し、各種の機能に容易かつ迅速にアクセスできることだ。使い勝手の悪さが業務に支障を来すようではいけない。
スマートフォンが出たてのころは、インタフェースが洗練され操作性に優れたAppleのデバイスが使い勝手で群を抜いていた。今でもデザイン面では多くの企業がAppleを高く評価している。だがAndroidデバイスも追い上げつつあり、優れたユーザーエクスペリエンスを提供するAndroidベースのスマートフォンが増えている。例えばソニーの「Xperia L1」は滑らかで丸みを帯びた側面のおかげで、ユーザーの手になじむデザインとなっている。Samsung Electronicsの「Galaxy Note8」はスタイラスペン「S Pen」を備え、文字や絵を書いたり、アプリケーションを操作したりするのに使うことができる。Huaweiの「HUAWEI Mate 9」は4000mAh大容量バッテリーと省電力機能を搭載し、標準的な使い方であれば2日間使える。
さらにAndroidユーザーは、自分の必要性に最も適合するようデバイスをカスタマイズすることが可能だ。非公式のストアからアプリケーションをダウンロードして、デバイスにアプリケーションをサイドローディング(公式のアプリストアを経由せずにインストールする)もできる。こうした柔軟性のおかげで、Androidデバイスは業務の遂行に役立ち、生産性を高めてくれる可能性がある。だが一方では、サポートのオーバーヘッドが増え、セキュリティリスクが高まる危険性もある。特に、セキュアでないアプリケーションのインストールという点ではリスクが高い。幸いGoogleや一部のAndroidデバイスメーカーがデバイスの保護とセキュリティリスクの軽減に注力してきた結果、以前よりも優れた選択肢が提供されるようになっている。
Appleデバイスを選んだ場合、ユーザーはiOSのエコシステムに完全にロックインされるが、一方では複数デバイスを連携させる機能を活用できる。例えば「Handoff」「ユニバーサルクリップボード」「iPhone セルラー通話」などで、複数のAppleデバイス間でデータを引き継ぐことが可能だ。ただし、この連携機能でさえ、セキュリティリスクとなる可能性はある。
エンタープライスモビリティー管理(EMM)
製品ごとの差はあれど、企業向けモバイルデバイスに求められるのは、業務に必要なアプリケーションを実行し、業務をできる限り効率的に遂行する能力だ。それを見極めるためには、IT購買担当者は従業員の働き方を理解し、生産性を向上するためにはデバイスにどのような機能が必要かを知る必要がある。業務によっては、より高性能なカメラやサウンド機能を必要とするものもあれば、劣悪な条件下でも耐えられるデバイスを必要とするものもある。バッテリー持続時間の長さが重要となる業務もあれば、大量のデータ入力やメッセージング機能を必要とする業務もあるだろう。
さらにIT部門は、従業員が業務に使用するモバイルデバイスを全て中央で集中管理できるようにしなければならない。モバイルデバイスは、管理機能を内蔵し、必要に応じて企業のエンタープライスモビリティー管理(EMM)に統合できる必要がある。
EMM分野において、AppleはMicrosoftの同期プロトコル「Exchange ActiveSync」をiOSデバイスでサポートするなど、管理機能をiOSに直接組み込むことで、他社に先んじた。さらにAppleはモバイルデバイス管理(MDM)APIとプロトコルを強化し、サードパーティーベンダーがiOSデバイスの管理機能を各自のEMM基盤に組み込めるようにした。その後もAppleはOSの最新版をリリースするたびにMDM機能の強化を続けている。
AndroidデバイスがEMM機能を搭載するようになったのはiOSよりもずっと後のことだ。後発ではあるが、数社のデバイスメーカーがようやく企業向けの管理機能を組み込み始めた。例えばSamsungは企業向けの管理機能をセットにしたプログラム「SAFE(Samsung Approved for Enterprise)」を用意した他、モバイルデバイスの管理とセキュリティ対策のためのAPIを含む企業向けセキュリティサービス「Samsung KNOX」を提供している。
だがこうした取り組みからは、複数メーカーのデバイス間でAndroid OSを一括管理するためのツールは生まれなかった。そこでGoogleは企業によるAndroidデバイスの管理を支援するプログラム「Android for Work」を「Android 5.0(Lollipop)」で用意し、モバイルデバイスの管理機能を直接コアOSに組み込んだ。それ以降、Android for WorkプログラムはAndroid OSの中心的なコンポーネントとなっている。
Microsoft Windows 10 Mobile搭載デバイスを導入している企業は、グループポリシーの他、「PowerShell」や「Windows Management Instrumentation(WMI)」「System Center Configuration Manager(SCCM)」など、Microsoftが提供する各種のツールと技術を活用してデバイスを管理できる。さらにWindows 10にはMDMのクライアント機能が直接組み込まれているので、どのEMM基盤からでもWindows 10デバイスの管理が可能だ。
この他にIT購買担当者が検討すべき項目には、管理者が業務アプリケーションをどのように導入し管理するか、セキュリティパッチとアップデートをどう適用するか、ビジネス向けモバイルデバイスをライフサイクルの終了までサポートするためのコストなどがある。
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