Nimbus Dataが2018年夏に出荷予定
ついに「100TBのSSD」登場 メーカーの自信がうかがえる“5年間の無償保証”(2/2 ページ)
Nimbus DataのSDD、旧型と新型の違い
旧ExaDrive SSDと比べ、ExaDrive DCシリーズは、SASとSATAというインタフェースの違いだけでなく、フラッシュのタイプ、性能、耐久性も異なる。旧ExaDrive SSDは一般的なNANDフラッシュを搭載するのに対し、ExaDrive DCシリーズは「3D NAND」フラッシュを搭載する。
ExaDrive DCシリーズは1日当たりのドライブ書き込み制限はなく、5年間の耐久性保証を提供する。
「5年間、好きなだけシステムを稼働させることができる。何らかの理由で“奇跡的に”ドライブを消耗した場合、交換は無償だ。計算上は5年以内に消耗することはあり得ないことが分かっている。このため、このような保証を提供できる」
同氏によると、複数の誤り訂正エンジンと、このSSDが持つ“膨大な容量”がこれほどの耐久性を支えているという。誤り訂正やその他フラッシュの管理をするコントローラーは通常1つだが、ExaDrive DCシリーズは4つのコントローラーを使用するという。
ExaDrive DCシリーズの消費電力は1TB当たり0.1ワットだ。不測の電源喪失対策として、内蔵コンデンサーがSSDのダイナミックRAM内のバッファーデータを保護する。ExaDrive DC100の平均故障間隔(MTBF)は250万時間になる予定だ。エンタープライズ向け機能として暗号化やセキュアイレース(完全データ削除)の機能も備える。
イサコビッチ氏の予測では、ExaDrive DCシリーズはNVMeや他のエンタープライズSSDと比べ、TCO(総所有コスト)を5年間で42%削減可能だという。
おわびと訂正(2018年6月18日17時48分)
編集内容に誤解を招く表現があったため、一部文言を修正しました。
100TBのSSD、コストメリットは?
イサコビッチ氏によると、ExaDrive DCシリーズの価格は、GB単価(1GB当たりの値段)が50~90セントに近づくはずだという。
これに対し、第三者分析企業のDCIGでプレジデント兼主席アナリストのジェローム・ウェント氏は「NANDの供給状況が価格に影響するだろうが、安くはないと考える。100TBの大容量とはいえ、今の市場でSSD1つに5万ドル以上の価格を付けることができるのか、大きな疑問だ」と述べた。
調査会社のIDCでストレージ担当リサーチバイスプレジデントを務めるエリック・バーゲナー氏は、ExaDrive DCシリーズのGB単価は、Samsung Electronics製で容量約15TBのSSD「PM1633a」よりずっと安いという。Samsung Electronicsは容量約30TBのSSD「PM1643」を発表し、他のベンダーも32TBや64TBのSSDを計画している。同氏は、SATA規格を採用することでNVMe型SSDよりコストを低く抑えられるという。
「100TBもの大容量SSDは、セカンダリーストレージシステムなど容量が求められるシステムにおいて、HDDの代替となり得るだろう。金額面ではGB単価2セント程度のHDDには及ばないものの、他のフラッシュストレージよりずっと安い。現在、HDD製品の最大容量は12TB(HGST製の「HUH721212ALE600」)で、P(ペタ)B規模のデータセット(データのまとまり)を処理するためには、HDDを何台も用意しなければならない。それでは消費電力がかさみ、機械的な信頼性が心配になる」(バーゲナー氏)
ウェント氏は、ExaDrive DCシリーズ、つまり“容量100TBのSSD”について「コンセプトは歓迎されるだろうが、あまり幅広く採用されないのではないか」と予測する。同氏は、Nimbus DataのExaDrive DCシリーズは、通信サービスベンダー(managed service provider)や拡張性に優れたITインフラを提供する企業(web-scale provider)、小規模の競合フラッシュベンダーなどに採用される可能性が高いと指摘する。同社の大型顧客にも、この製品を必要としそうな企業があるという。
Nimbus Dataによれば、同社の顧客企業は200社以上で、オークションサイトを運営するeBay、PayPal、Walt Disneyも含まれるという。イサコビッチ氏は、その多くがインターネットやクラウドインフラを全面的に利用していると話す。
NANDフラッシュは1年以上前から供給不足が続いており、納品までのリードタイムについては顧客に連絡するとイサコビッチ氏は述べた。「このドライブを1000個受注した場合、1年はお待たせしないだろう。恐らく3~5カ月程度になる」と同氏は語った。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社MatrixFlow] 「物流リソース最適化」ガイド:人員・配車・傭車を出庫依頼の確定前に決めきる -
製品資料
[株式会社キーエンス] なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは -
製品資料
[株式会社セールスフォース・ジャパン] 「CRMは設計と無関係」は本当か? PLMとの融合で実現する高速開発 -
事例
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] AIエージェントの時代にどう備える? 「新たな働き手」を支える3要素とは -
製品資料
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] “横並びの自動化”から脱却、AI活用で生産性と競争力を高める秘訣
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
法務と開発者で「言葉が通じない」問題 トヨタやソニーが語るOSS管理の真実
-
2
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
3
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
-
4
ChatGPTは“検索しまくり”でGeminiは“淡泊”? データが明かすAIの裏側
-
5
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
-
6
情シスの約8割が転職や退職を意識 調査で分かった“辞めたくなる最大の理由”
-
7
「結局使わなくなる」Microsoft 365 Copilotを半年で定着 キリンの3施策
-
8
「Wi-Fi 7」経由でWindowsが乗っ取られる? 最高権限奪取の恐怖
-
9
「中堅・中小企業のネットワーク・セキュリティ運用実態」に関するアンケート
-
10
情報漏えいはなぜ繰り返されるのか 今すぐ見直すべき「境界」
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
2
家庭用Wi-Fiルーターの業務利用は危険? 避けるべき理由と具体的な対策
-
3
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
-
4
財務部門がAIを最大限に活用する方法 無駄のない戦略的リーダーシップへの道
-
5
LLMが兵器化? 元FBI高官が鳴らす警鐘とセキュリティツール統合のポイント
-
6
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
7
なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは
-
8
生成AIを開発に導入しても効果が見えない? 実証実験で分かった成果と課題
-
9
経産省DX指針から読み解く、受発注業務デジタル化ロードマップ
-
10
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー