Gartnerのアナリストが提言
AIプロジェクトの難易度を図表で理解、企業が考えるべきその優先度とは(2/2 ページ)
ポートフォリオに関する思考
1種類のAIプロジェクトに照準を定めるのは避けた方が賢明だというのがGartnerの見解だ。むしろ、CIOはAIプロジェクトを投資ポートフォリオと同様に考えるべきだという。
「株式市場に百万ドルを投資すると仮定する。その百万ドルを全て、長期安定株1つだけに投資することはしないだろう。少なくともCIOならそれを避けるはずだ。まずは、よりバランスの取れたアプローチから着手するのが望ましい。つまり、成長の可能性は低くてもリスクの少ない投資を行うことだ」(エリオット氏)
CIOはまず、図表の右側部分により多く投資を行う。経験と知識を積んできたら、左側部分のリスクが高いプロジェクトへと投資を切り替えていく。
「より右側にあり、実行しやすいプロジェクトから投資を始める。そうすれば経験を得て、企業スキルを全体的に開発し、より容易に資金を得るための信頼性を獲得できる」(エリオット氏)
重要な問い掛け
プロジェクトがAIバリューチェーンのどこに位置するかCIOが判断するのに役立つ、2つの重要な問い掛けがあるとエリオット氏は話す。1つは「クリーンなデータが十分にあるかどうか」だ。「予測したいことを正確に予測するモデルを十分考案できるのであれば、それは適切なデータだ」と同氏はいう。
もう1つは「市販のツールキットがあるかどうか」だ。「ユースケースに対するこの2つの質問への答えが『ある』ならば、ローリスクローリターンのプロジェクトといえるだろう。着手するには適切で安全なプロジェクトだ」
また、市販のツールはないがクリーンなデータが十分にあるならば、そのプロジェクトは複雑過ぎるということはなく、恐らく組織がアプリケーションの専門知識を社内で開発するのに役立つだろう。データの質が適切ではないのであれば、プロジェクトのリスクが高くなるため、スキルがユースケースに追い付くまで様子を見る方が良い。
導入経験が少ない企業は、最も簡単なプロジェクトから開始し、数年をかけて徐々に高度なプロジェクトに切り替えていくことになるだろう。また、導入経験が豊富な企業は、ロードマップを確立して、1~2年のうちに簡素なプロジェクトから複雑なプロジェクトに積極的に切り替えるべきだとエリオット氏は語る。
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