自動化しないアプリケーション管理は悪夢
Windowsアプリ管理ソフトはなぜ必要か パッチやバージョンの管理で「もはや必需品」(2/2 ページ)
アプリケーション管理ソフトウェアが役立つ場面
障害対応(トラブルシューティング)とパッチ適用が手作業のままでは、効率的なアプリケーション管理ができない。調査会社Ovumの調査ディレクター、マキシン・ホルト氏は、特に多くの役割を担いがちな現代のIT管理者は、管理アプリケーションの導入で負荷を軽減できると、指摘する。
Windowsアプリケーション管理ソフトウェアであれば、管理しているWindows端末へのアプリケーションやパッチの展開(デプロイ)速度を事前にテストできる。その時、例えばネットワークに問題があれば、その根本原因を自動的にIT部門へ通知できる。利点は事前テストだけではない。パッチの適用は、ソフトウェアベンダーが短いサイクルでパッチをリリースしていることがあり、手作業ではうまく処理できないこともある。パッチ適用を自動化すれば、IT部門の時間節約になる。
「自動化しなければ、ベンダーやソフトウェアベンダーが非常に速いペースで公開してくるパッチに対し、IT部門は圧倒されてしまう」とホルト氏は言う。
コンサルティング会社MCPのジェフ・グリーン最高技術責任者(CTO)は「Adobe製ソフトウェアやJavaには、異なるバージョンやリリースが多数ある。そのため、管理しているWindows端末の全てを、常に最新の修正プログラムやパッチが適応されている状態にするのは難しい」と語る。
利用中のアプリケーションについて、どのバージョンがインストール済みかの確認ができなければ、企業のアプリケーション管理は手探りになる。少数の端末がアップグレードを必要としている場合もあれば、企業全体でパッチの導入が必要な場合もあるがそれをIT管理者は全く把握できなくなる。
「自分たちが使っているそれぞれのアプリケーションやOSについて、バージョンを管理する必要がある」とディル氏は言う。
ユーザーが散発的にアプリケーションをダウンロードしていることも、IT管理者がソフトウェアの利用状況を把握できない要因だ。管理するアプリケーションが1つ、2つであれば大事に至ることはないが、数十本ものアプリケーションについて個別対処が必要となれば、かなり時間を取られることになる。
パッチ適応やアップデートを怠ったり、アプリケーション管理が後手に回ったりすれば損害を招く。信用情報を扱うEquifaxやスポーツ用品を扱うSports Directが受けた大規模攻撃の事例で、それは実証された。両社とも、最新のパッチ導入を怠ったために、大規模な情報流出の被害に遭った。
「IT部門はやるべきことが多過ぎて、パッチ適応が後手に回ることがある。だがパッチ適応の欠落が会社の業績や評判に影響を及ぼすとなれば、間違いなくパッチ適応の優先度は高まるはずだ」(ホルト氏)
グリーン氏によると、多くの組織にとって、問題が起きてから対応するアプローチは不十分であり、適切なWindowsアプリケーション管理ソフトウェアを選ぶことは、取締役会で取り扱うレベルの優先課題になっている。
例えばスプリングフィールド市は現在、アプリケーション管理ソフトウェアの「ManageEngine Desktop Central」を使って約2000台のエンドポイントを管理している。ディル氏によれば、同製品を使うことで管理コンソールを一元化できることから、組織内のアプリケーション管理の効率性に大きな違いが生じたという。
「エンドポイントでどんなことをする場合でも、1つの画面から操作できる」とディル氏は話す。
大企業はその規模感から有料のソフトウェア購入が当然の選択肢となるが、中堅中小企業は必ずしもそうしたツールに投資できるとは限らない。ManageEngine、PDQ、ComodoといったIT運用管理ソフトウェアベンダーは、経済的な柔軟性が低い組織を支援するため、無料のソフトウェアを提供している。IT管理者は、無料と有料のいずれかの管理ソフトウェアでITの自動化を進めてほしい。
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