LUN数、マルチパスを重視
数字で見る SANストレージの購入理由と製品導入の基準
容量とアプリケーションに関するニーズは企業に新しいSAN(Storage Area Network)ストレージ導入を促している。その際の購入判断の鍵となるのは、LUN(論理ユニット番号)の数やマルチパスといった基準だ。
クラウドやハイパーコンバージドインフラ(HCI)、オブジェクトストレージといった比較的新しい選択肢が存在するにもかかわらず、実証済みのSAN(Storage Area Network)は今でも、プライマリーストレージの購買リストで最上位のアイテムだ。データセンターで活躍するもう1つの主要技術であるNAS(Network Attached Storage)は第2位につけている(ただし大きく引き離されているが)。TechTargetでは、企業が近い将来に購入を予定しているストレージのタイプについて調査したところ、SANストレージという回答がNASを2対1の割合で上回っていた。今回の調査では、これらの企業が購入を予定しているNASあるいはSANの購入に際して何を求めているのかも明らかになった。
併せて読みたいお薦め記事
SANとNASの利用状況
SANとNASの違い
SANの購入理由
調査でSANの購入を予定していると答えた企業の4分の3近くは、「より多くの総合容量の必要性」を挙げたのに対し、44%の企業が「既存アプリケーションのストレージパフォーマンスの改善」を購入理由として挙げた。またSAN購入予定の企業の約4分の1は、「既存のハードウェアの寿命に伴うリプレース」として新しいSANを必要としていた。これとほぼ同数だったのが、「新規あるいは既存のアプリケーションで追加ストレージを必要としている」という回答だった。
約4分の3の企業は、「新たに購入するSANをデータベースアプリケーション用に利用する予定」と答えた。その一方で、「仮想サーバのサポートやWeb用、アプリケーション配信用としてSANを利用する」と答えた企業も多かった。SANの新しい用途として4番目と5番目に入ったのは、それぞれ「ファイルデータやユーザー共有データなどの非構造化データの保存」と「デスクトップ仮想化インフラ」だった。また15%の企業が重要なアプリケーションとして「ビッグデータ」を挙げた。「ストリーミングメディアの作成」と答えた企業の割合も同じだった。
購入予定のSANの容量は
購入予定のSANのストレージ容量については、約3分の1(29%)の企業が「11TB~50TB」と答えたのに対し、21%の企業が「10TB以下」と答えた。「51TB~100TB」という回答は14%、「500TB超」と答えたのは12%、「101TB~200TB」は11%だった。「201TB~300TB」および「301TB~500TB」という回答はどちらも6%だった。また、3分の1以上(35%)の企業が「今後数年間は、新しいSANアレイに要求されるストレージ容量が毎年11~20%増加する見込みだ」と回答した。同期間中の要求容量の年間増加率が「10%以下の見込み」と答えた企業は21%だった。「年間21~30%」の増加率を予測した企業および増加率が「不明」だとした企業の割合は、いずれも15%だった。
速度とLUN数
「新しいブロックストレージ型SANではファイバーチャネルプロトコルを採用する予定」と答えた企業が44%だったのに対し、「イーサネットベースのiSCSI SANを購入する予定」と答えた企業の割合は23%だった。「両方のプロトコルを利用する予定」という回答は34%だった。
ファイバーチャネルを採用すると答えた企業のうち、「8Gbpsバージョンを採用する予定」だとしたのは55%、「16Gbpsバージョンを予定」という回答は45%だった。一方、イーサネット派の企業の間では10Gbpsの人気が高く56%が採用予定だとした。残りの企業の間では、10Gbpsよりも高速なバージョンと低速なバージョンの割合がほぼ同じで、「1Gbps」としたのは23%、「40Gbps」と答えた企業は21%だった。
SANの購入と導入に際して最も重要な機能については、「サポートするLUN(論理ユニット番号:サーバから1台の物理HDDとして認識される単位)の数」という回答が41%で、「マルチパス」という回答が41%だった。
新興IT企業にとって厳しい状況も浮かび上がった。SANの購入に際して考慮するベンダーの名前として挙がったのは、上位からDell EMC、Hewlett Packard Enterprise(HPE)、NetApp、IBM、Hitachi Vantaraだった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社MatrixFlow] 「物流リソース最適化」ガイド:人員・配車・傭車を出庫依頼の確定前に決めきる -
製品資料
[株式会社キーエンス] なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは -
製品資料
[株式会社セールスフォース・ジャパン] 「CRMは設計と無関係」は本当か? PLMとの融合で実現する高速開発 -
事例
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] AIエージェントの時代にどう備える? 「新たな働き手」を支える3要素とは -
製品資料
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] “横並びの自動化”から脱却、AI活用で生産性と競争力を高める秘訣
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
法務と開発者で「言葉が通じない」問題 トヨタやソニーが語るOSS管理の真実
-
2
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
3
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
-
4
ChatGPTは“検索しまくり”でGeminiは“淡泊”? データが明かすAIの裏側
-
5
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
-
6
【漫画付き】ひとり情シス協会が明かす、RAG導入でしくじる企業「2つの共通点」
-
7
AI時代のITインフラ戦略とは? 販売代理店が知っておきたい最新トレンド
-
8
情シスの約8割が転職や退職を意識 調査で分かった“辞めたくなる最大の理由”
-
9
人間のせいでAIエージェントの生産性が上がらない
-
10
「IBM i(AS/400)はクローズドなシステム」という誤解 DXに寄与する一歩
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
2
家庭用Wi-Fiルーターの業務利用は危険? 避けるべき理由と具体的な対策
-
3
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
-
4
財務部門がAIを最大限に活用する方法 無駄のない戦略的リーダーシップへの道
-
5
LLMが兵器化? 元FBI高官が鳴らす警鐘とセキュリティツール統合のポイント
-
6
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
7
なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは
-
8
生成AIを開発に導入しても効果が見えない? 実証実験で分かった成果と課題
-
9
経産省DX指針から読み解く、受発注業務デジタル化ロードマップ
-
10
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー