ERP連携が鍵
予算管理ソフトウェアに欠かせない9つの機能
予算プロセスで戦略目標と財務目標を確実にサポートする機能には、ワークフローツール、多次元データ構造、柔軟なレポートなどがある。
運用上と戦略上の両方の企業目標を達成しつつ、会計や出張移動といったコストセンター向け予算を策定する際に必要なことがある。それは、基本に立ち返り、ニーズを満たす予算管理ソフトウェアを購入することだ。
予算管理ソフトに重要な9つの機能
本稿では、予算管理ソフトウェアに求めるべき一部の重要な機能と、そうした機能によって提供されるメリットを取り上げる。
1. 快適さを求めた構築
まず、ソフトウェアは簡単に扱えなければならない。GUIが洗練されていて、その使用方法が一目瞭然になっている必要がある。さらにGUIを拡張でき、IT担当者がプログラミングしやすい拡張機能が許可されていることも必要だ。この種のGUIを使用すれば、ユーザーは月単位のデータや予算項目を容易に入力できる。使いやすいGUIにはトレーニングの必要が少ないことも求められる。そうすれば、予算をより短時間に作成できる。
2. ワークフロー
予算管理ソフトウェアにワークフロー機能が組み込まれていれば、予算作業を部門内で従業員に割り当てた後に、部門別に幹部レベルで評価することが可能になる。ワークフローツールを使用して修正作業を割り当てることもできる。ワークフロー機能、または個別のワークフローソフトウェアには、作業や修正作業がどこで実施されているかを管理者側が常に把握できるメリットがある。
3. 財務諸表
包括的な予算編成では収益、コスト、キャッシュフロー、運転資本に関する入力と分析が行われる。従って、予算管理ソフトウェアにはこれらの各領域における財務諸表テンプレートが用意されている必要がある。さらに、組織の他の財務諸表を予算管理ソフトウェアの財務諸表形式に変換しやすいことも求められる。全ての財務諸表を取り込んだら、予算のあらゆる部分を迅速に分析して最適化できる。
4. 多次元性とビジネスインテリジェンス
行と列で構成されるリレーショナルテーブルにしかデータを格納できないのはやや制約が大きい。地域、製品、期間といった要素ごとに予算を立てる必要があるのなら、これらの要素を多次元データ構造に取り込める方が適切だ。そうすることで、トップダウン分析を実行し、基になるデータについてより詳細な洞察を得やすくなる。そのような多次元性とビジネスインテリジェンスソフトウェアを組み合わせることで、一連の豊富なクエリ、分析、仮定、シミュレーションが実現する。
5. レポート
実行時分析が予算管理ソフトウェアにとって大きな付加価値になることは間違いない。それでも、よく見掛ける標準レポートを生成できることは必要だ。他部門の従業員からはこうしたレポートが期待されており、理解も得やすい。そのため、優れた予算管理ソフトウェアはカスタムレポートの作成をサポートする。
6. 計画と予測
12カ月間という一般的な予算範囲を超えて予算を策定すれば、その年間予算が将来に向けて継続可能かどうかを管理者が理解しやすくなる。予算管理ソフトウェアでこれを達成する一般的な手法としては、ドライバーベースの計画やローリングフォーキャストなどがある。2年目以降に妥当性のない予算は組み直さなければならない。
7. 社内の拡張性
特定部門向けにより洗練された予算管理ソフトウェアが必要な企業もあるだろう。一般的に注目される分野には、企業資産管理、サプライチェーン管理、在庫管理、営業、運用計画などがある。このような機能は専用ベンダーから提供されることが多い。だが、ソフトウェアを追加しなくても、予算管理ソフトウェアパッケージの機能で社内の各部門に拡張できるほうが優れている場合がある。こうした各専門分野に適切な予算管理ソフトウェアを用意すれば、運用上と戦略的な目標をより達成しやすくなる。
8. 業界特有の拡張性
特定業界用に専用ソフトウェアを用意しているベンダーが、自社の予算管理ソフトウェアの筆頭候補になる可能性がある。航空宇宙、消費者向け包装商品、石油、ガスなどの業界向けに市場を絞った拡張機能を用意しているベンダーもある。
9. コンサルティング
コンサルタントは、適切な予算編成アプローチの策定を後押しするという点で非常に重要な立場を担う可能性がある。大抵の予算管理ソフトウェアベンダーはコンサルティング担当者を用意しているか、外部のコンサルティング企業と関係性を築いている。コンサルティングが組織にとってどの程度役立つか、また他のユーザーをどれくらい支援してきたかを確認するべきだ。そして、これらの点を念頭に置き、ソフトウェアベンダーのコンサルティングサービスを調査する必要がある。
予算管理ソフトウェアを提供するベンダー
40社を超えるベンダーが包括的な予算管理ソフトウェアを提供している。その多くは、市場の中でも企業の業績管理分野に含まれる。ERPベンダーも一定レベルの予算管理ソフトウェアを提供している。
ベンダーと製品を調査する際には考慮すべきことがある。それは、予算管理ソフトウェアとERPの他の重要なモジュールがシームレスに統合されていることが、組織にとってどの程度重要になるかだ。例えば、ソフトウェアでは会計システムから予算管理ソフトウェアに対してデータや財務諸表を変換できることが不可欠となる。その会計システムはERPに含まれているのが一般的だ。
どの組織でも、予算管理ソフトウェアを導入することは最低限検討する必要がある。予算編成は一見すると単純に見えるかもしれないが、非常に複雑な要素が絡み合っている。こうした要素を把握するには、熟練のコンサルタントの手を借りて導入されることが多い専用ソフトウェアが役立つ可能性がある。同時に、戦略上と財務的な目標を両方とも満たすという点で、紛れもない価値が上乗せされる。
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