Ciscoの認定資格にも変化が
求められるITスタッフになるには? デジタルトランスフォーメーションでニーズに変化
IDCは、デジタルトランスフォーメーションがIT部門の人材配置に与える影響について調査した。企業がIT部門の人材を評価する際のポイントとは。
企業がデジタルトランスフォーメーションの目標を達成するには、ネットワークエンジニア、ITアーキテクト、システム管理者を最も重要な職業として人材を確保する必要がある。これは、International Data Corporation(IDC)がITスタッフの今後の配置について調査した結果だ。
Cisco Systemsが後援したこの調査では、ITスタッフの雇用方針を左右するテクノロジートレンドの上位10項目と、ITプロフェッショナルが自身のスキルや経験を広げる際に考慮すべき20種類の具体的な役割に注目している。調査はグローバルIT企業の採用担当マネジャーを対象に、約200万人のIT分野への配属を調べることで、ITスタッフの今後のニーズを評価している。
調査は、デジタルトランスフォーメーションによってネットワーク接続型デバイス数の増加、クラウドサービスの導入、セキュリティの脅威の高度化が後押しされることで、数多くの主要テクノロジー分野のスキルへの需要が高まっていることを示している。
仕事の需要が増える交点
Cisco Servicesのチーフアナリストを務めるマーク・リアリー氏によると、IDCは人気が高いテクノロジーと仕事が重なる交点を、ITスタッフの現在と今後の配置にとっての大きなチャンスに分類しているという。
「コンピューティングやネットワーキングの人材からシステムソフトウェアの人材まで、いずれも自動化、人工知能(AI)技術、機械学習を利用している。このように、人気の高い仕事の多くが人気の高いテクノロジーとの交点に位置している」
IT部門のスタッフの仕事がなくなるのではなく、このように同じテクノロジーを利用する仕事が多くなると同氏は付け加えている。
調査によれば、企業は空席のあるIT関連職を社外から雇用するのではなく、社内から補充する。その後、補充したスタッフをトレーニングに送り込むことで、ITスタッフの今後の配置に備えているという。
テクノロジーに携わるスタッフは、会社の中で最も大きな課題がある分野を調べ、自身が最も高く評価されると思われる仕事を判断すべきだとリアリー氏は話す。
「率直に言って、ITスタッフは、ビジネスプロセスや、業種の中で進んでいるイノベーションを深く理解し、もっと顧客中心の考え方になる必要がある」(リアリー氏)
モノのインターネット(IoT)は、新たなデジタルシステムの複雑さを示している。多くのIoT導入では、10~12種類の主要なテクノロジーをうまくまとめる必要があり、IT部門にはそのための専門知識があると考えられているとリアリー氏は語る。
IDCの調査では、企業がトレーニングと認定資格を高く評価していることも明らかになっている。この調査によれば、ITリーダーの70%は、認定資格が採用候補者の能力を示すと考えており、デジタルトランスフォーメーション担当幹部の82%は、認定資格がビジネスをサポートする新しい方法やイノベーションを加速すると考えているという。
ITスタッフの今後の配置に影響するネットワーク
IDCの調査結果は、企業のネットワークシステムで進む変化も反映している。
リアリー氏によれば、デジタルトランスフォーメーションがネットワーク担当のスタッフのハードルを上げているという。なぜなら、企業はより新しいテクノロジーに注目する必要があるためだ。例えば、ネットワークプログラミングのポイントになる開発スキルとして、自動ツールを操作して、分析やビッグデータにアクセスする能力が求められてくる。
2015年、ネットワークプログラミングが自身の仕事に非常に重要だと捉えていたCisco認定技術者は15人あたりわずか1人だった。2017年には、この割合が4人に1人に増加した。「これは、進化ではなく、革新だ」とリアリー氏は話す。
「従来の成功の基準は、ネットワークを99.999%の稼働率にすることだった。もはやそれは当たり前のことになっている。今では、新しいアプリケーション、新しい動画ストリーム、新しい顧客をネットワークに接続させる準備ができているかどうかを把握することが必要になっている」(リアリー氏)
リアリー氏は、Ciscoのトレーニングと認定資格を仕事や組織のニーズに関連付ける取り組みに関与している。「Ciscoは提供しているネットワークプログラミング能力のトレーニングに一連の強化をして、絶えず内容を追加している」と同氏は付け加えた。Ciscoは顧客を見守り、顧客がテクノロジーを迅速に導入することよりも、適切なテクノロジーやツールを理解するよう努めている。
新しいネットワークの需要に応えるため、Ciscoはネットワークエンジニアの認定資格であるCCNA、CCNP、CCIEを、2通りの方針で変更しているとリアリー氏は話す。「Ciscoの認定資格はサイバーセキュリティ、ネットワークプログラミング、クラウド操作などに、ネットワーク関連の人材が取り組むことになるため、それらに重点を置いた新しいコンテンツを数多く考案している」と同氏は語る。2つ目の方針として、ネットワーク担当スタッフがソフトウェア開発者のように他グループの言語を理解することも重視している。
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