2018年IT導入優先度調査から
半数の企業で「2018年のIT予算は増加」 投資分野はデータセンター、IT自動化など
「2018年のIT優先度調査」によると、データセンター、クラウド、ハイブリッドテクノロジーに対するIT予算配分計画の一端が明らかになった。
2018年、ITマネジャーに与えられる予算は多少増加する見込みで、ITマネジャーはデータセンター機器購入に向けて調査を進めている。今回の調査に参加したITプロフェッショナルのほぼ半数(49.6%)が、2018年の予算は前年より増加すると予想した。
IT予算をやりくりする上で、使える金額が増えるのは間違いなくありがたい。だが、キャパシティーとパフォーマンスの需要は予算の増加を上回り、依然ITマネジャーはその対処に迫られることになるだろう。ビッグデータ分析、モノのインターネット(IoT)アプリケーション、従来の規制や「EU一般データ保護規則」(GDPR)などの新しい規制への順守と併せて、あらゆるものの節約を求める傾向があり、IT予算を獲得する力量が試される。
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IT予算は引き続き増加
過去3年間のIT優先度調査を見ると、IT予算を増額している企業が増えているのが分かる。予算の平均増加率もかなり安定していて、2018年の推定増加率は9.5%、2017年は10.0%、2016年は9.4%だった。半数のITマネジャーにとっては朗報だが、裏を返せば、半数のITマネジャーは予算に変化がないか、残念なことに、予算が減らされていることになる。
2018年の予算は2017年と同程度だと考えているのは21%。予算減少と答えたのは8%で、2017年よりも4.2%減額されると推定される。残りの21%は、2018年のIT予算がどうなるか分からないと回答している。
小規模、中規模、大規模の企業の半数が予算は増加すると回答しており、予算の増減に企業規模は特に関係していない。予算の増加率についても、おおよそ同程度である。
- 小規模企業(収益1億ドル未満):9.7%
- 中規模企業(収益1億ドル~10億ドル):8.9%
- 大規模企業(収益10億ドル以上):9.6%
IT予算の使い道
IT予算の需要は多くのデータセンター分野に幅広く配分される傾向があるが、調査への回答から、ある程度の予算を集中的に投資する特定の分野が幾つかあることが分かった。
企業規模にかかわらず予定されている最大の投資先は、クラウドサービスだ。もちろん、クラウドサービスはとても広い意味を持つ用語で、どんなテクノロジーやプロセスもクラウドに該当し得る。そのため、このカテゴリに大きなIT予算が投じられても驚くことではない。大規模企業の61%がクラウドサービスへの投資を検討しており、中規模企業(55%)がそれに続く。小規模企業も約半数(49%)がクラウドに関心を寄せている。
企業規模に関係なく投資の増加が見込まれている分野で他に注目に値するのは、バックアップと災害復旧(33%)、保守とテクニカルサポート(31%)、ソフトウェア(31%)だ。
ある分野のテクノロジーに対する費用を増加すれば、普通は別の分野の費用を削ることになる。
サーバとストレージは、クラウドサービスで提供される基本的な機能だ。そのため、多くの企業では、クラウドへの投資を増やせば、オンプレミスで業務に利用するこの種のハードウェアの取得が減ることになる。回答者のストレージ使用量の平均は1.5ペタバイト(PB)。1000台以上のベアメタルサーバまたは仮想サーバを現在使用しているのは37%だった。この状況を踏まえると、38%の企業がサーバの購入を中止し、32%の企業がストレージの購入を減らすという結果も意外ではない。
20%の企業が、2018年の大掛かりな計画としてIT自動化を挙げている。同時に、予算削減対象として人員(33%)やコンサルティングサービス(32%)が予定されているのは、IT自動化が寄与しているのだろう。
他にも、2018年に取り組む大きな計画として、ビッグデータ分析が27%、ネットワークテクノロジーの更新が24%あったことは注目に値する。ハイブリッドITの構築(クラウドサービスとオンプレミスサービスの統合)と顧客関係管理(CRM)は、いずれも19%で、IT自動化に迫る割合だ。
話題のテクノロジーの幾つか(DevOpsとIoT)は、IT予算配分の点から見ると、計画ランキングの順位は低くなっている。とはいえ、それぞれ17%となった。コンプライアンスと法的な記録(14%)は計画ランキングでは10位になったが、2018年5月にGDPRが発効すると、この順位は上がると考えられる。
指揮統制
今回の調査から見られるようになったITテーマの1つが、優れた管理アプリケーションの導入だ。多くの企業が計画に組み込んでいる。多くの企業がかつてないほど多くのデータに対処している状況を考えると、そのデータから何らかの価値を引き出すという新しい方針が示されたら、従来のデータセンターのプロセスと手法は激変するだろう。ITマネジャーは、このプロセスの管理に支援を必要とするようになりつつある。今回の調査で判明した優先順位から、管理アプリケーションが多くの企業の購買リストで上位にくることが予想される。
さまざまな現場で、データとプロセスをよく理解するための取り組みが実施されている。データセンターレベルでは、43%がクラウド管理ツールに関心を寄せ、データセンター管理プロジェクトの最優先事項と答えた。クラウド関連の他の管理作業も計画の中にはっきりと登場する。「クラウド管理ツールを導入予定」が31%、「クラウド自動化アプリを検討中」が24%、「クラウドオーケストレーションの導入を計画中」が21%という結果だった。
この調査ではっきりとしたのは、2018年には、システム、データ、プロセス管理が、特にクラウド環境とハイブリッドクラウド環境において大きな役割を果たすことだ。
クラウドサービスを使いこなすのは、管理の一側面にすぎない。オンプレミスハードウェアもある程度関心の対象となる可能性が高い。システム管理(ハードウェアリソースの保守)が2018年の要対処事項になるだろうと39%が答えている。また、ハードウェアのステータスとパフォーマンスを追跡/分析できるシステム管理ツールの導入に前向きだと答えた。
大量のデータがビッグデータ分析にかけられるのを待っており、さらに多くのデータがIoTセンサーから収集され続けている。そのような状況で、ストレージに対する管理強化が求められないわけがない。2018年の主なストレージ計画の順位付けを求めたところ、2017年の調査と同様、データ管理がトップになった(21%)。
管理のテーマはセキュリティまで及び、導入予定のセキュリティランキングでは、脆弱(ぜいじゃく)性管理(27%)、IDおよびアクセス管理(26%)が上位にランクインした。
では、2018年のネットワーキング計画のランキングはどうだろう。ご想像の通り、ネットワークの管理と監視が27%で1位になった。
ITマネジャーは新興テクノロジーをうまく活用しようとも試みている。コンテナ管理が2018年の最優先事項だと答えたのは20%で、2017年の12%、2016年の5%から上昇している。
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