Windowsと比べ注目を集めにくいMacの脅威
新手のMacマルウェア4種を解説 攻撃からMacBookやiMacを守るには
Malwarebytesが新手のMacマルウェア4種類を発見し、macOSシステムは危険にさらされていることが分かった。組織を守り、Macへの攻撃を回避する方法とは。
エンタープライズセキュリティ対策において最も重要な側面の1つは、新手の脅威に順応することだ。進化する攻撃手段やマルウェアの手口について常に新しい情報を得ることは、必要かつ現実的なセキュリティ対策にIT部門が優先順位を付けて取り組む助けになる。
そのためには、インシデントや脅威データに関する内部レポートや業界レポートが最も役に立つ。
マルウェア対策ソフトを提供するMalwarebytesは最近のブログの中で、Macプラットフォームを狙うマルウェアの増加と、企業がMacセキュリティを優先すべき事情について解説した。
本稿では報告された脅威の内容と、macOSシステムを守るためのさまざまなエンタープライズ技術について取り上げる。
Macマルウェアの報告内容
Malwarebytesは2018年3月に、4種類のMacマルウェア攻撃に関する詳細な特徴について報告した。その内容は以下の通り。
- 「OSX/MaMi」はシステムに常駐して、DNS(Domain Name System)経由で中間者攻撃を仕掛ける。偽のルート認証局(CA)証明書をインストールする機能も持つ。特に高度な機能は搭載していない。WindowsマルウェアをMacに移植したものと思われる。
- 「Creative.Update」は、改ざんされたサードパーティーソフトウェア配布サイトを通じてサプライチェーン経由で拡散している。このマルウェアは正規のアプリを搭載しているらしい。このアプリは正常に動作しているように見えながら、仮想通貨の「Monero」を採掘する。
- 「Dark Caracal」はJavaで書かれたマルウェアで、Javaのコードを実行できるどんなコンピュータに対しても利用できる。これは未熟なリモートアクセスツールで、国家が関与する攻撃に使われている様子だが、Javaがインストールされたシステムにしか通用しない。従って、JavaランタイムがデフォルトでインストールされなくなったmacOS 10.7とそれ以降のシステムの大部分は影響を受けないはずだ。
- 「OSX/Coldroot」は一般的なバックドアで、macOS 10.11およびそれ以降の現行バージョンのmacOSを搭載したMacに対しては通用しない。
エンタープライズMacの防御対策
Macマルウェアに対する企業の対策は、Windowsベースのツールと非常に似通っていて、ネットワークの守りを固めれば、エンドポイントに搭載されているOSの種類を問わず、エンドポイントを守れる公算が最も大きい。Mac内蔵のウイルス対策ツール「XProtect」でも一部のマルウェアは阻止できるが、市販のエンドポイントセキュリティツールのような完全な機能は備えていない。従ってサードパーティーエンドポイントセキュリティツールを導入すれば、Malwarebytesが報告したマルウェア攻撃のうち「Dark Caracal」と「OSX/Coldroot」を阻止する助けになるかもしれない。
ソフトウェアは公認のアプリストアからインストールして、OSとソフトウェアを常に最新の状態に保っておけば、Malwarebytesが発見した残り2つのマルウェアも阻止できる可能性がある。ただしマルウェアがどうやってエンドポイントに侵入するか分からないと、マルウェアに対する多層防御の一環として、他にどんなセキュリティコントロールができるのか判断するのは難しい。
攻撃をどう回避するかという問題もある。誰もが攻撃を避けたいと思ってはいるが、攻撃者のターゲットをコントロールするのは事実上不可能だ。ターゲットを定めない攻撃は防ぐことができたとしても、攻撃者が特定の企業を狙い撃ちにした場合、阻止するのは難しいかもしれない。多くの企業にできる対策は、攻撃を検出して、防御できるセキュリティコントロールを実装することだ。
結論
一般的に、MacのセキュリティはWindowsセキュリティに比べて注目を集めにくい。それがセキュリティに関するユーザーの誤った認識を生じさせ、自分のMacを使う際に十分な注意を払わない原因となることがある。企業も個人ユーザーも、Macは他のシステムと同様に、さまざまなセキュリティ問題に対して脆弱(ぜいじゃく)だという認識を持ち続けなければならない。
ニュースや業界の報告は、その内容が自分の組織にどう当てはまるかを判断した上で、必要なセキュリティ対策を講じれば、効率的なITセキュリティのリスク管理を徹底する助けになる。
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