Wordのマクロ機能を悪用
WindowsにもMacにも感染、マルウェアのクロスプラットフォーム化は進むか
クロスプラットフォームマルウェアは、Microsoft Word文書を利用して攻撃を仕掛ける。攻撃の仕組みと攻撃を防ぐための対策を解説する。
Fortinetの研究者が発見したクロスプラットフォームマルウェアのサンプルは、被害者が使っているOSに応じてWindowsシステムにもmacOSシステムにも感染できる設計になっていた。このマルウェアは「Microsoft Word」文書を通じて出回っていた。クロスプラットフォームマルウェアはどのような仕組みで、異なるOSで実行されるのか。
クロスプラットフォーム開発環境は、多くのアプリケーション開発者にとっての長年の目標だった。こうした環境があれば、それぞれのプラットフォームの細部を知らなくてもアプリケーションを機能させることができ、機能開発や普及促進に専念できるからだ。つまりそうしたアプリケーション開発環境は、ターゲットとする全OS、あるいはJava Runtime Environmentのようなアプリケーション実行環境でコードを実行するために、コードをバイナリにコンパイルできる必要がある。
Wordのマクロを悪用
マルウェア作者の目標もこれと同じだ。クロスプラットフォームにすれば大部分のシステムにマルウェアを感染させることができる。Fortinetの研究者は、WindowsとmacOSを狙った新手のクロスプラットフォームマルウェアを分析した。
このクロスプラットフォームマルウェアは、コードを実行する目的でJavaを使う代わりに、Microsoft Wordのマクロを使って内蔵のスクリプト言語を呼び出し、エンドポイントで悪質なコードを実行させる。この悪質なマクロで標的とするシステムのOSを判別し、macOSではPythonを、WindowsではPowerShellを使って悪質なコードを実行する。続いて同スクリプトが外部のシステムと通信し、クロスプラットフォームマルウェアの残りの部分をダウンロードする。
Fortinetでは、このクロスプラットフォームマルウェアに感染した場合の兆候を公開し、ネットワーク検知対象に追加した。
企業は、悪質なURLをネットワークコントロールに追加して、エンドポイントがマルウェアの追加部分をダウンロードするのを阻止すれば、感染したシステムが完全に乗っ取られる事態を防止できる。
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