ある中規模製造業者で本当にあった話
わが社がクラウドERPをやめた理由(1/2 ページ)
Dalsin Industriesは古いEpicor ERPをPlex SystemsのクラウドERPに置き換えようとした。だが、自社のニーズにクラウドは適していないと分かり、Epicorのオンプレミスシステムに戻した。
Dalsin IndustriesはEpicor Softwareの旧型ERPシステムをアップグレードする必要があった。クラウドへの移行が理想的なオプションだと思えた。だが、ロマンス小説のどんでん返しのように、クラウドとの関係はうまくいかなかった。そして、元のEpicorオンプレミスシステムに戻った。
同社はクラウドに移行することでERPシステムを管理するストレスから幾分解放されると考えていた。更新をリモートで自動実行できるためだ。だが、Dalsin IndustriesでITビジネスアナリストを務めるジェフ・ダルシン氏によると、クラウドでは予想外の問題が発生し、オンプレミスのEpicor ERPシステムに戻ることで、システムに対する制御を取り戻すことができた。
きっかけは新工場設立
Dalsin Industriesは米ミネソタ州のブルーミントンに本拠を置く板金製作の委託製造業者だ。同社は、長い間、Epicorの「Vantage ERP」システムのユーザーだった。だが、2012年、新しいバージョンへのアップグレードが必要だと判断した。それは米フェニックスに工場を新設したときのことだったとダルシン氏は振り返る。
ダルシン氏は次のように話した。「フェニックスで工場を開いた時点ではまだVantage ERPを使用していた。やるべきことには全て対応できていたため、バージョン8にはアップグレードしていなかった。だが、別の工場を新設することで、使用しているシステムのアップグレードを検討する方が良いと判断した。どちらの工場でも同じシステムを運用するためだ。当社は少しばかり後れを取っていた。その当時、Vantage ERPで必要なこと全てに対応していたとはいえ、アップグレードが必要になることは分かっていた」
自動リモート更新が魅力的なクラウド
ダルシン氏が迎え入れたコンサルタントは、最新バージョンのEpicorシステムにアップグレードするか、クラウドベースのERPシステムに移行することを勧めた。
「クラウドにシステムを配置するのは素晴らしいと思った。オフサイトで管理されるため、自社で更新を行う必要がない。また、工場が2カ所にあるため、その方が楽になる予定だった」とダルシン氏は述べる。
ダルシン氏はPlex SystemsのクラウドベースERPシステムを選び、導入プロジェクトに精力的に取り組んだ。このプロジェクトは2012年1月に開始され6月には完了した。ダルシン氏の説明によると、前倒しで進められた導入プロジェクトが、PlexのクラウドERPシステムにおける一部の欠点につながった可能性があるという。これらの欠点はシステムを最初に評価したときにすぐに判明するものではなかった。
「導入を始めたとき、さまざまな部門から幾つかの懸念が上がっていた。これらのシステムでできないことに関する懸念だ。料金設定が非常に面倒だった。以前のシステムでは複数の分量の価格を見積もることができた」(ダルシン氏)
PlexのERPシステムには、EpicorのERPシステムと同等かそれ以上に適切に対応できる作業もあった。例えば、ダルシン氏はPlexの在庫システムはEpicorよりも気に入っていた。だが、Plexのシステムの方が明らかに劣っている大きな問題があったとダルシン氏は話す。PlexのERPシステムの運用期間が長くなるほど、その欠点はより明確になった。そして、クラウドシステムそのものの性質こそが、ダルシン氏がオンプレミスのERPシステムに戻ることを考えるようになった主な理由の1つだった。
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