NoSQLデータベース市場が高成長
63.2%の企業がアナリティクスにクラウドDWHを積極利用 IDC Japanが発表
IDC Japanが国内ビッグデータ/アナリティクス(BDA)ソフトウェア市場の概況と、2022年までの市場予測を発表した。市場は非構造データの活用がさらに進む見通し。ユーザー企業調査から見た市場拡大における課題とは。
IDC Japanは2018年8月7日、国内ビッグデータ/アナリティクス(BDA)ソフトウェアの2022年までの市場予測と、企業のアナリティクスの取り組み状況を発表した。BDAソフトウェアには、データウェアハウス(DWH)などのデータベース、ビジネスインテリジェンス(BI)ツールに加え、統合業務(ERP)パッケージなどアナリティクス機能を持つアプリケーションが含まれる。
2017年、国内BDAソフトウェア全体の市場規模は、2016年比9.4%増の2517億7600万円だった(図1)。ソフトウェアの機能別の市場調査では、特にAmazon Web Services(AWS)の「Amazon Redshift」やGoogleの「BigQuery」など、クラウドDWHの普及が進んだ。2018年1月に実施したIDC Japanによるユーザー企業調査レポートによると、63.2%がアナリティクスにクラウドDWHを全面的に利用しているか、またはオンプレミスDWHより優先的に利用していると回答した。
IDC Japanアナリストの草地 慎太郎氏によると、「以前から金融、通信業界を中心にデータアナリティクスの導入は進んでいたが、今回の調査ではモノのインターネット(IoT)の取り組みが進む製造業、マーケティングオートメーションを進める流通業でもアナリティクスが導入される傾向が見られた」という。
今後大きく成長する市場は
IDC Japanは、国内BDAソフトウェア市場の2017年~2022年の年平均成長率は8.6%で、市場規模は2022年に3800億2400万円になると予測する。
データベース、データ統合の分野では、2017年度はNoSQLデータベース市場の成長率が62.8%と、市場成長率が最も高かった。「今後もデジタルトランスフォーメーション(ITによるビジネス変革)を推進する際に非構造データの活用が進むことが、分散処理ソフトウェア『Apache Hadoop』『Apache Spark』関連製品の導入やNoSQLデータベースの利用を推進すると考えられる」(草地氏)
企業のアナリティクス活用状況
ユーザー企業調査によると、BDAソフトウェアを利用するなど、アナリティクスに取り組んでいる企業は48.6%で、前年比6.8ポイント増だったが、アナリティクス活用の上で課題も見られた。
データサイエンティスト人材の充足状況について「とても不足」「不足」「やや不足」のいずれかと回答した企業は、回答企業のうち約9割以上に上った。草地氏は金融業を例に挙げ「最近はマネーロンダリング対策(不正検知)、コンプライアンスなどの分野でデータサイエンティストの需要が増している」と話す。
雇用の面では、データサイエンティストの獲得が「極めて容易」または「容易」と回答した企業は全体の23.1%にとどまった。ただし「データサイエンティストの育成プログラムを用意している企業」に絞ると、44.5%と4割以上に上った(図2)。
草地氏はBDAソフトウェアを普及させるためにベンダーやリセラーができることとして「優秀な人材を獲得、維持するためのプログラムなど、IT基盤の構築にとどまらないサポートを提供することが有効」と提案する。
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