CRMとの連携や拡張性も重要
賢者の会計ソフトウェア選び チェックしたい10のポイント
企業向け会計ソフトウェアの主要な機能と導入のメリットを交えつつ、自社に最適なソフトウェアを見つけるためのポイントを10個紹介する。
自社が企業向け会計ソフトウェアを必要とする場合、購入するプラットフォームをどのように決めるのだろう。企業向け会計ソフトウェアの重要な機能とメリットとは何だろう。
他の重要なIT投資と同様、企業向け会計ソフトウェアを選ぶ最適な方法を把握するとき役立つ10個の基準がある。基準の中には企業の環境や目的に応じて、重要度が高くなるものもあるだろう。どれも大切な検討事項であるため、各項目を慎重に評価することが最適な選択を後押しする。
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選定に役立つ10個の基準
使いやすさ
社内の多くの従業員が会計ソフトウェアを使用するが、その全員が技術部分に関心を持っているわけではない。そのため使いやすさが会計ソフトウェアの最も重要な機能やメリットの一つになる。
ベンダーは経理担当者の負担が軽くなるように製品を設計しており、製品導入前に手動で対応していたプロセスを自動化する。製品の機能はビジネスユーザーに分かりやすいものであるべきだ。経理担当者が特徴や機能に関してすぐに習得できる必要もある。そうでなければ企業がソフトウェアを導入したときに、生産性の問題が生じかねない。
Webベースの会計ソフトウェアには簡単に使えるWebブラウザベースのコントロールが用意されている必要がある。こうしたソフトウェアには、Webブラウザとインターネットアクセスを備えたあらゆるデバイスを通じてどこからでもアクセス可能であるべきだ。複数の拠点を持つ企業の場合、リモートオフィスのユーザーが財務データやレコードを簡単に管理できることが欠かせない。
導入の容易さ
簡単に導入できる会計ソフトウェアがよい。導入が難しいと遅れが発生する恐れがあり、導入コストが予想を大きく上回りかねない。
ベンダーは導入の一部としてコンサルティングサービスを提供しているだろうか。それはどの程度の規模だろう。既存の会計パッケージを使用する企業では、導入時にある会計システムから別のシステムへと円滑に移行することが必要になる。
導入は日常業務を妨げないように迅速に行われるべきだ。例えば買掛金、売掛金、給与支払いなどの経理プロセスに影響してはならない。導入のタイミングに関する会社の要件を満たすために、導入にかかりそうな時間をベンダーに確認する必要がある。
拡張モジュール
会社は企業向け会計プラットフォームに多様な機能が用意されていることを期待する。多くの場合そうした機能は拡張モジュールによって提供される。拡張機能はできる限りシームレスに連携できる必要がある。シームレスな連携は会計ソフトウェアの主要な機能やメリットの一つになる。
どの会計パッケージも、総勘定元帳、売掛金、買掛金などの基本経理プロセスに利用できる。給与処理が可能な製品も多い。
もっと包括的な会計ソフトウェアスイートには、コンパニオンモジュールを搭載しているものもある。これらは現金管理、通貨管理、税務管理、経常収益管理、在庫管理、繰延収益会計などのために用意されている。
モジュール式設計のメリットは柔軟性にある。企業は成長やニーズの増加に合わせて、新しい機能やより高度な機能を追加できる。
既存システムとの統合
会計ソフトウェアは孤立して動作するわけではない。他のビジネスシステムとのやりとりが必要になる可能性が高いため、統合が重要になる。高度な機能を使うことを計画している企業ではこれが特に当てはまる。比較的小規模な企業でも、顧客基盤が拡大しつつあるなら同じく重要になる。
シームレスな統合が欠かせないシステムの例としてはCRMがある。会計プラットフォームとCRMプラットフォームを接続することで、企業は会計機能内部から自社の顧客を完全に把握できる。これにより、経理部と営業部間での連携強化も実現できる。そのため、統合と連携は会計ソフトウェアの2つの重要な機能かつメリットになる。
スケーラビリティと拡張性
他の主要ビジネスソフトウェアプラットフォームと同様、簡単に拡張できることが望ましい。企業の成長に合わせて会計ソフトウェアも拡大できるべきだ。
機能向上のためにモジュール構成に簡単に追加/変更できるような構造が必要だ。ソフトウェアへのアクセスの必要な従業員が増えたらユーザーを追加する、企業が成長したら部署や機能領域を加える、買収時には組織全体を追加するなどといったことにも容易に対応できる必要がある。
クラウドサービスであることは、拡張性を実現する重要な要因になっている。会計製品をSaaSとして提供しているベンダーは多い。ますます多くの組織がオンプレミスの会計プロセスをクラウドに移行している。クラウドによって提供される柔軟性と拡張性がその一因だ。オンプレミス、プライベートクラウド、パブリッククラウドのインフラが混在したハイブリッドIT環境が企業で導入されることもある。
セキュリティ
会計データでのプライバシーとセキュリティの必要性は、どれだけ強調しても誇張にはならない。企業が情報を保護していなければ、ハッカーなど悪意ある攻撃者がそこへたどり着く道を見つけるだろう。結果として重大な問題に発展する可能性がある。
会計ソフトウェアでは常にデータセキュリティへの対策を最優先にする必要がある。データが保管されている間も、承認済みのユーザーがデータを共有するときも、セキュリティが最も重要になる。
承認済みのユーザーだけが組織内での各自の役割に適した会計ソフトウェアやデータにアクセスできるようにした方がよい。そのためにはプラットフォームにはユーザーレベルの強力なアクセス制御が不可欠になる。財務の機密情報は保管時も転送時も暗号化する必要がある。そうすれば、そうした情報が侵入者の手に渡っても、データを読み取られることはない。
顧客サポート
企業向け会計ソフトウェアを評価する場合、他に考慮すべきこととして、ベンダーが提供するサポートのレベルと品質がある。複雑なソフトウェアプラットフォームでは問題の発生は避けられない。会計は、ベンダーが問題を解決するのを待てないほど重要なものだ。
一部のベンダーは付加価値再販業者などのチャネルパートナーのネットワークを通じて、会計ソフトウェアを提供している。問題が表面化した場合はこれらのソリューションプロバイダーがサポートの最前線に立つこともあり得る。
協力するパートナー企業が信頼できるアドバイザーであり、必要なときに導入、カスタマイズ、サポートサービスに関して支援を受けられることを確認しなければならない。
カスタマイズ性と業界・市場への特化
ベンダーやチャネルパートナーは業界をどの程度理解しているだろうか。会計ソフトウェアの機能やメリットは、その企業のビジネス向けに厳密に調整されているだろうか。その答えによってソフトウェアとパートナーによる企業のサポートがどれくらい適切かを判断できる可能性がある。
基本的な会計機能はどの分野でも同じだ。だが、特定業界の企業には、会計に関して特別なプロセスや目標がある。そうした企業は経理に関する独特な問題に直面することもあり得る。
会計ソフトウェアベンダーによっては、製造業、小売業、専門サービスなどの業界向けに調整したバージョンを用意しているところもある。これらのバージョンでは特殊な会計機能やメリットが提供される。例えばカスタマイズされた勘定科目一覧表や、特定の種類のビジネス向けに設計されたレポートなどだ。
モバイルアクセス
職場のモバイルユーザーは至る所に存在し、その中には会計アプリケーションへのアクセスを必要とするユーザーもいる。企業向け会計ソフトウェアは複数のモバイルプラットフォームをサポートし、各種デバイスからアクセスできることが求められる。
財務報告テンプレートやダッシュボードに、モバイルデバイスからアクセスできることも重要だ。この機能で、ユーザーが場所を問わずタスクを実行し、情報に基づいた決断を下せるようになる。モバイル機能は在庫管理などの領域にまで拡張されることがある。例えばモバイルでのバーコードスキャンによって、倉庫での在庫追跡プロセスを簡略化できる。
レポート機能
最後に、企業向けの会計ソフトウェアプラットフォームには、社内用と規制当局への提出用の強力なレポート機能が搭載されているべきだ。こうしたプラットフォームには、会計担当者が結果を判断しやすい組み込みのレポートやダッシュボードが用意されている場合もある。
一部のソフトウェア製品には、企業の業界専用のレポートをユーザーが作成できるテンプレートが付属している。これらの製品では企業データを自動的に入力し、レポートを表示できる。自社の経営に関する具体的な洞察を得られるように、ユーザー側レポートをカスタマイズ可能な高度なレポート機能も利用できる。
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