製品構成を詳しく解説
VMware Workspace ONE vs. Citrix Cloud デジタルワークスペース2大製品を比較
デジタルワークスペースの2大巨頭であるCitrix SystemsとVMware。それぞれのデジタルワークスペース関連製品/サービスは何ができるのか。詳しく紹介する。
エンドユーザー向けのデスクトップやアプリケーションを統合管理できるようにして、IT担当者の業務を簡素化する「デジタルワークスペース」。Citrix SystemsとVMwareがそれぞれ提供するデジタルワークスペース関連の製品/サービスは、IT部門による管理を容易にし、組織に強力なモニタリング機能を提供し、リモートデスクトップやモバイルデバイスのエンドユーザーに対するパフォーマンスを向上させる。
本稿では、Citrixの「Citrix Cloud」とVMwareの「VMware Workspace ONE」という、主要な2つのデジタルワークスペース関連製品/サービスを詳しく紹介する。
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Citrix Cloud
IT担当者はCitrix Cloudを利用すると、オンプレミスのハードウェアやパブリッククラウド、プライベートクラウドで稼働する、デスクトップとアプリケーションを統合管理できる。Citrix Cloudには多くのサービス(Citrix Cloudサービス)が含まれている。このうち仮想アプリケーションと仮想デスクトップへの安全なアクセスを提供する「Citrix Virtual Apps and Desktops」(旧「XenApp」「XenDesktop」)を使えば、オンプレミスやクラウドといった複数のホスティング先にデスクトップをデプロイ(配備)できる。
Citrix Cloudサービスの中にあるデジタルワークスペースサービスが「Citrix Workspace」だ。Citrix Workspaceは、Citrix Virtual Apps and Desktopsとファイル共有の「Citrix Content Collaboration」(旧「ShareFile」)、統合エンドポイント管理(UEM)の「Citrix Endpoint Management」(旧「XenMobile Service」)などで構成されている。組織は、豊富なCitrix Cloudサービスから目的のサービスを選択し、追加料金を支払ってCitrix Workspaceと共に使用することもできる。
Citrix Workspaceに含まれる各サービスの概要は、以下の通りだ。
- Citrix Content Collaboration
- ファイルをエンドユーザーに配信する。IT部門はこのサービスにより、デスクトップアプリケーションやWebアプリケーション、モバイルデバイス向けネイティブアプリケーションを統合管理できる。
- Citrix Virtual Apps and Desktops
- エンドユーザーに仮想デスクトップや仮想アプリケーションを提供する。最新版では、ログオンの各フェーズ(ユーザープロファイルのロードやネットワーク接続の確立、ユーザーインタフェースの初期化など)にどのくらい時間がかかるかが詳細に分かるログオン分析機能が追加されている。
- Citrix Endpoint Management
- モバイルデバイスを統合管理するエンタープライズモビリティー管理(EMM)から進化した、UEMの機能を提供する。「Apple Business Manager」「Microsoft Intune」といったモバイルデバイスの登録管理機能を持つツールとの連携が可能だ。プッシュ通知機能を提供するGoogleの「Firebase Cloud Messaging」(FCM)との連携により、デバイスへの通知を管理できる。
- Citrix Access Control
- Webアプリケーションや仮想アプリケーションへのシングルサインオン(SSO)を実現する。Webアプリケーションやインターネットへのアクセスに関するセキュリティ制御を強化するとともに、エンドユーザーの利便性を高める。
- Citrix Analytics
- 機械学習をはじめとするAI(人工知能)技術を採用したモニタリングツール。セキュリティ対策としてユーザー行動を追跡し、不審な挙動を特定することで、専門ツールによる詳細調査につなげることができる。
VMware Workspace ONE
IT担当者はVMware Workspace ONEを使用することで、管理コンソールからさまざまなデスクトップ管理機能を実行できる。VMware Workspace ONEは多様なVMware製品の組み合わせであり、その中には仮想デスクトップを提供する「VMware Horizon」、SSO技術を提供する「VMware Identity Manager」、EMMを実現する「VMware AirWatch」が含まれる。
データ可視化ツールの「Workspace ONE Intelligence」は、セキュリティ脅威やパフォーマンス問題に自動的に対処する。こうした自動化により、セキュリティ侵害時におけるIT管理者の負担を軽減できる。社内LAN内の他のデバイスから、マルウェア感染デバイスを自動的に隔離できるからだ。IT部門はVMware Workspace ONEを活用して素早く攻撃に対処し、ダメージを抑えることで、セキュリティ侵害の原因調査や社内システムの脆弱(ぜいじゃく)性への対処に集中できる。
VMware Workspace ONEは、モバイルワークフローツール「Workspace ONE Mobile Flows」や、MicrosoftのAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)群「Microsoft Graph」との連携を通じて、EMM機能を強化している。IT部門はWorkspace ONE Mobile Flowsにより、モバイルデバイスを使用するカスタムワークフローを作成できる。このカスタムワークフローには、VMwareのモバイルメールアプリケーション「VMware Boxer」を含めることができる。
Microsoft GraphのMicrosoft Intune向けAPIを利用することで、IT部門はVMware Workspace ONEを通じて、オフィススイート「Office 365」のアプリケーションを管理できる。VMware Workspace ONEには他にも、ファイル共有のためのデータ暗号化や、Office 365アプリケーションにアクセスするためのパスコードの強制といった管理機能が備わっている。
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